2122/2199
引き渡し要求
《サイド:黒柳大悟》
…もう十分だろう。
これ以上、栗原君だけに責任を負わせるわけにはいかないからな。
「お願いします。もう…悲しいだけの争いは止めてください。」
心から願い続ける栗原君に歩み寄ることにした。
そして俺もセルビナの兵士達に停戦を呼び掛けることにしたのだ。
「軍を退くのならば手荒なことはしない!!」
こちらとしても王都の一般市民を巻き込んでまで戦闘を継続したいとは思わないからな。
「大人しく軍を退いて国王の身柄をこちらに引き渡せ!セルビナ王国そのものと敵対するつもりはないが、戦争を始めた王族にはそれ相応の責任を果たしてもらう義務がある!」
国ではなく王の身柄の引き渡しを要求する。
「国王とその一族をこちらに差し出せば俺達も軍を退こう。」
これが最大限の譲歩だ。
「王族を守る為に戦争を続行するか?それとも戦争を終結する為に王族を差し出すか?その決断はそちらに任せる。」
二者択一の選択肢を与えて様子を見ることにした。
多くの人々を犠牲にしてまで戦争を続行するのか?
それとも王族を犠牲にして戦争を終結させるのか?
究極の判断がこの国を守る兵士達に託されたのだ。




