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THE WORLD  作者: SEASONS
4月23日
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2102/2211

最後の鍵

《サイド:冬月彩花》



…さあ、いよいよね。



目の前にある扉をノックしてみると。


ちゃんと音に気付いてもらえたようで、

室内から返事が聞こえてきたわ。



「どうぞ、鍵は開いていますよ。」



扉の外にいる私に声をかけただけで、

おとなしく待ってくれているようね。



「失礼します。」



丁寧に一礼してから室内に歩みを進めることにしたのよ。


そうして室内に入ってすぐに声をかけられたの。



「ついに突破したのですね。」



…ええ、そうよ。



ここに来ただけで、

暗黒迷宮の管理者である川島所長は私の目的を理解してくれた様子だったわ。



「ようやく9番目の扉まで攻略しました。」



微笑みを浮かべながら堂々と答えておく。


今まであまり目立つ立場ではなかったけれど。


今なら自信をもって言えるわ。



女子生徒最強に位置するシェリル・カウアーに匹敵する魔術師にはなれたはず。


だからこそ。


その先を目指したいとも思うの。



「最後の扉を開く為の鍵を貸していただけますでしょうか?」


「ええ、良いですよ。」



思っていたよりもあっさりと暗黒迷宮の鍵を差し出してくれたのよ。



「これが最後の鍵です。」



『コトン』と小さな音を立てながら机の上に置かれた鍵に手を伸ばす。


その途中で、川島所長が問い掛けてきたわ。



「他の子達はどうしているのですか?」


「今も迷宮に挑戦中です。」



暗黒迷宮の鍵をつかみ取りながら答える。



「矢島奈々香は8番目を突破して9番目に挑戦中です。宮野あずさは5番目を突破したものの、魔力が尽きて倒れてしまいました。そして雨音未来は4番まで突破して、現在は5番目に挑戦中です。」



何とか全員が5番まで到達したのよ。


その中でも私だけはいち早く最後の扉にたどり着いたことになるわ。



「米倉美由紀代表だけが攻略できた最後の迷宮ですが、次に突破するのは私です。」



堂々と完全攻略を宣言してから川島所長に背中を向ける。



「ありがとうございました。暗黒迷宮の鍵。確かにお預かりします。」



再び挨拶をしてから、

早々に所長室を離れることにしたの。




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