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THE WORLD  作者: SEASONS
4月23日
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お前はどうする?

「一つだけお前に問い掛けよう。」


「…何でしょうか?」


「我等が『軍を退くこと』を条件として、もしもお前の命を望んだとすれば…お前はどうする?」



…それが停戦の条件?



戦闘から手を退く代わりに私の命を要求してきたのよ。



…だけど。



どうするかなんて、

考えるまでもないわよね?



「私の命で救える人々がいるのなら、喜んでこの命を捧げます。」



笑顔で答えた直後に、

制服の内側に右手を滑り込ませる。



…ごめんね、天城君。



一度だけ、これを借りるわね。



つかみ取るのはナイフ。



国境で拾った天城君のナイフをしっかりと握り締めてから野々村さんと向き合ったの。



「お願いします。私達を…信じてください。」



願いを込めてからすぐに右手で握り締めたナイフで私自身の左手首を切り裂いてみせたわ。



…つっ!!



痛みに表情を歪めながら、

血で汚れた床に倒れ込む。


その一瞬の行動に反応が遅れた鈴置さんや成美が慌てて私に駆け付けようとしていたわ。



「栗原さんっ!?」


「薫っ!!」



…あ、あはははっ。



やっちゃったわね〜。



左手首からとめどなく溢れる出血。



必死に止めようとしてくれる鈴置さんだけど。


私の出血は鈴置さんに治療出来る許容範囲を越えているようで回復魔術は効果を発揮してなかったわ。



「栗原さんっ!!!しっかりして!!栗原さんっ!!」



徐々に冷たくなっていく私の体。



必死に呼び掛けてくれる鈴置さんだけど。


私にはもう応える力さえ残ってなかったみたい。



「薫っ!?薫っ!!」



………。



何度も呼び掛けてくれる成美に対しても何も応えられなかったのよ。



…ごめんね、成美。



急速に失われていく意識。


徐々に近付く死の瞬間。



その最後の瞬間に、

しっかりと成美の手を握り締めたの。



…ごめん、成美。



一人にして、ごめんね。



たった一人の親友の成美の手を握り締めながら、

そのまま意識を失ったのよ。




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