負傷者の救護
…さあ、行こうか。
「海軍の砦を攻め落とすぞ!!」
俺の掛け声と共にセルビナ軍の砦に突き進む軍船から砦に乗り込んだ海兵達が次々と内部に潜入していく。
「戦う意思のない者は見逃せっ!抵抗する者も極力殺さないように最善を尽くせ!!」
「「「「「おおおおおおおっ!!!」」」」」
指示を受けた海兵達が砦の制圧へと散って行く。
…ここからが本番だ。
新たな戦いに向かって俺も動き出そうとしたところで御堂君も先行して砦に飛び移っていた。
「僕も砦の制圧に協力します!」
「一人で行くつもりか?」
「はい。少し確かめたいことがありますので、成美ちゃんと栗原さんの護衛はお願いします。」
…ふむ。
一人では心配だが、まあ良いだろう。
「ああ、分かった。二人は俺が面倒を見よう。」
「すみません。お願いします。」
軍船から飛び降りた御堂君は、
立ちはだかるセルビナ軍を蹴散らしながら砦の奥へと向かって行く。
「あららら~。指揮官が真っ先に行っちゃうとか、これってどう考えても完全に囮役よね~?」
御堂君の後ろ姿を見送っていた和泉君も即座に動き出そうとしている。
「御堂君にばかり負担をかけるわけにはいかないし、私達もさっさと行くしかないわね。」
「あ、私も行きます!」
船を下りる和泉君を追って、鈴置君も行くようだ。
おそらく和泉君一人では危険だと考えたのだろう。
二人で砦の内部に突撃していった。
そうして二人の姿が見えなくなったところで、
栗原君と常盤君に声をかけることにした。
「きみ達は俺と来るんだ。」
御堂君との約束でもあるからな。
「それと…飯塚駿一君。きみもだ。」
栗原君と常盤君と飯塚駿一の3人を呼び寄せてから軍船を降りる。
「俺達は負傷者の救護を主として活動しよう。」
治療に関しては敵も味方も関係ない。
「救える命があるなら一人でも多く救出する。それが俺達の役目だ。」
「「はい!」」
俺の考えに頷いてくれる栗原君と常盤君を同行させつつ、
飯塚駿一にも話し掛けておく。
「最後まで見届けるがいい。俺達の力と想いをな。」
「ああ、見させてもらおう。共和国の力と戦いの結末を…。」
真剣な表情で互いに見つめ合った俺と飯塚駿一も戦場に向かって動き出すことにした。




