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THE WORLD  作者: SEASONS
4月22日
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竜の牙の目論見

まずは情報の共有からだ。


直ぐ側にいる楠木司令官に現在の状況を問い掛けることにした。



「国境の状況とミッドガルム軍の動きはどうなっている?」


「国境に関しては安定していると思われます。ミッドガルム軍も特に表立った動きは見せていません。先程の戦闘において数名の竜の牙の残党が逃亡したことは確認されていますが、すでにその消息は途絶えているために捜索は難航しています。ですが国境近辺において活動している様子はありませんので、現段階において大きな問題はないはずです。」



…なるほどな。



逃亡した竜の牙の残党は気になるが、

見つからないものは仕方がない。



「それとミッドガルム軍の具体的な動向ですが、この地に集結していた軍隊の大半はアストリア王国の消滅に伴うミッドガルム東部の被災地において調査活動と救援活動を行っているようです。ですが…」



それが全てではないらしい。



「ごく一部…と言っても数万の大部隊ではありますが、ミッドガルムの軍隊がカルナック山脈の北西において部隊を待機させているという情報はありました。」



偵察部隊の報告によってすでに確認されている情報のようだ。


前園奏の部隊を派遣して、

ミッドガルムが軍を待機させているのを確認済みらしい。



「おそらくこの部隊は共和国軍が国境を越えてミッドガルムに進軍を開始した時の為の防衛部隊としてカルナック山脈のふもとで待機させているものだと思われます。ですので、こちらが動き出さない限りミッドガルム軍から襲って来る心配はないと思われます。」



…だろうな。



現在は停戦しているとはいえ、

互いに軍を集めてしまったあとなのだ。



両国共に相手に攻め込まれる心配をして軍を配備してしまうのは当然の流れだろう。



「それと…今はまだ仮説ではありますが、この地に襲撃を仕掛けてきた竜の牙の部隊は、ふもとのミッドガルム軍に攻撃を仕掛けて、共和国との戦争を再開させるつもりだった可能性があると思います。」



…確かに。



竜の牙ならそのくらいはやりかねない。



「何故、そう考える?」


「突然のセルビナ王国の戦争の再開。そこに竜の牙が関与していることはすでに調査済みだからです。偵察部隊からの報告によると、竜の牙の一団が撤退中だったセルビナ軍に魔術攻撃を仕掛けて戦闘を行ったことが戦争の再開の理由で間違いありません。」



…ほう。



そこまで調べてくれていたのか。



軍を下げていたセルビナ王国を襲撃して戦争を再開させたように、

ミッドガルム軍にも攻撃を仕掛けて戦争を再開させようとしていた可能性があると考えたようだな。



「竜の牙による陰謀。その企みによって戦争が再発したことは事実です。その為、ミッドガルム軍に対しても同様の手口によって強制的に戦争を再開させようとしていた可能性があると思います。」



…ああ。



セルビナ軍を共和国に向けさせたように、

ミッドガルム軍も共和国に攻め込ませていた可能性はあるだろう。


それが竜の牙の目論見なのは容易に想像できた。




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