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THE WORLD  作者: SEASONS
4月22日
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それだけ?

「まあ、それはそれとして…」



…ん?



美咲さんが食事を続けながら話し掛けてきたのよ。



「頑張ってくれている乃絵瑠ちゃんに申し訳なくて言いにくいことが一つだけあるんだけど…聞いてもらえるかしら?」



…申し訳ないこと?



美咲さんが?



…私に?



どういうことかよく分からないけれど。


とても悲しそうな表情で、

とても淋しそうな表情で問い掛けてきたのよ。



「え〜〜〜っと…何ですか?」



食事の手を止めてから、

落ち込んだ表情を見せる美咲さんに視線を向けてみたの。



その直後にね。


美咲さんが涙目で訴えてきたのよ。



「ごめんね、乃絵瑠ちゃん。本当ならずっと傍にいてあげたいんだけど、急に仕事が入ったせいで今日は一緒にいてあげられないの。」



…ん?



えっと?



…はぁ?



今にも泣き出しそうな表情で告げられた言葉を聞いた瞬間にね。


言葉をなくして沈黙してしまったわ。


そしてそのまま思考も止めてしまったのよ。



「………。」



動きを止めた私を美咲さんが涙目で見つめてる。



…ええ〜〜〜っと。



何、これ?



僅かな時間が流れてから、

ようやく思考が戻ってきたわ。



「…それだけですか?」


「え…っ!?」



疑問の声を発した直後に、

美咲さんの瞳から大粒の涙をポロポロとこぼれ落ちていったのよ。



「それだけ?ねえ…?今、それだけって言ったの?」



…あぅぅぅぅ。



悲しみを全力で表現しながら訴えてくる美咲さんの涙を見た瞬間に激しい罪悪感が沸き起こってくる。



…でも。



よくよく考えてみるとね。


全然、泣くようなことじゃないわよね?



「あの~?仕事に行くだけですよね?」



まだまだ冷静に考えられる心が存在していたわ。



「仕事なら仕方がないと思うんですけど?」



素直に思ったことを言ってみたんだけど。


美咲さんの表情は絶望に染まるばかりだったのよ。



「ああ…。私の癒しが…こうやって汚い大人達によって奪われていくのね。」



…いやいや。



汚い大人達って、職場の仲間ですよね?



本気で嘆く美咲さんの言葉には呆れるしかなかったわ。




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