現状の報告
《サイド:米倉宗一郎》
「はっはっはっは!!!」
…ん?
なっ!?
明るく大きな声で笑い出す人物に視線を向けてみた瞬間に今になって北条辰雄がこの場にいることに気付いた。
…どういうことだっ!?
セルビナ軍との戦いで指揮をとっているはずの北条がどうしてここにいる!?
「何故、ここにいるのだ!?」
「はっはっはっは!」
これまでのいきさつを知らない俺に、
北条は笑いながら歩み寄ってくる。
「まあまあ、詳しい話はこれから行うとしてだ。まずは現状の報告を済ませておこうか。」
「あ、ああ…頼む」
「すでに知っているとは思うが、ここにいる彼等こそが、かつて竜の牙だった者達であり、現在は反乱軍として共和国に共闘を申し込んでいる者達になる。」
…そこまでは分かっている。
だが、俺が聞きたいのはどうして北条がここにいるのか?という理由だ。
「そして、俺がここにいるのはセルビナ軍との戦闘において反乱軍が協力してくれた縁ということになるだろうな。負傷した俺を治療するために、彼らは俺を保護してくれていたのだ。」
…ああ、なるほど。
途中経過に疑問は残るが、
反乱軍に救助された北条はそのまま反乱軍と共に行動していると解釈しておけばいいのだろう。
「最後に、ここに襲撃してきた竜の牙の部隊は俺達の手によってすでに殲滅済みだ。」
…ふう。
やはり終わっているのか。
すでに進藤から一通りの説明は受けていたが、
実際に戦闘を行っていた者達の話を聞くと重みが違うな。
「報告は以上だ。詳細はこのあとで説明する。」
「…ああ、分かった。」
反乱軍の紹介と北条がここにいる理由はひとまず理解できた。
そして竜の牙との戦いも終わっているのなら焦る必要はないだろう。
「ここで立ち話も疲れるだろうからな。場所を変えよう。」
北条が本陣に視線を向けている。
おそらく俺の体調を考慮して、
少しでも負担を減らそうとしてくれているのだろう。
「…そうだな。ひとまず戦闘が終わっているのであれば焦る必要はないからな。今度について、ゆっくりと話し合おうか。」
提案する北条の意見に素直に従うことにしたのだが。
その前に竜崎慶太にも視線を向けておくことにした。




