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THE WORLD  作者: SEASONS
4月22日
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1874/2205

試作品

天城総司あまぎそうじの死の真相。


その真実を語ってくれたあとで、

長野君は内部争いに関しても説明してくれた。



「その後…フルームの事件をきっかけとして竜の牙の内部に不穏な空気が流れ始めました。」



…だろうな。



どういう事情があるにしても、

独断で動く派閥があるようではもはや組織として破綻しているとしか言えないだろう。



「…とは言え。秘宝は行方不明になって、米倉さんの消息も不明のまま何も出来なくなった竜谷と竜道寺はしばらくの間は鎮静化したようです。むやみに暴走することはなく、様子を見ることを選んだようです。」



…なるほどな。



どこにあるか分からないものを血眼になって探すよりも、

秘宝の在りかが分かるまで静観することにしたのか。



「ですが、今から5年前に彼等は再び動き出しました。」



…ん?



5年前だと?



…だとすれば、それはアレのことだろうな。



「アストリア王国における王族の暗殺だな?」


「ええ、そうです。何故なら竜の牙はすでにアストリア王国において兵器が製造されているという情報を入手していたからです。」


「何だとっ!?」



5年前の事件に兵器が関わっていたことは俺も知らなかったのだ。



「すでに兵器は開発されていたのかっ!?」


「あ、いえ、当時はまだ開発というほどではなかったのかもしれません。」



次々と明らかとなる真実に戸惑う俺に、

長野君は説明を続けていく。



「当時はまだ研究段階で、今回の戦争で使用された物と比べればおもちゃ同然の試作品だったようです。ですがそれでもアストリア王国が兵器の製造を始めたことをきっかけとして次の計画が実行されました。」



…暗殺の次、か。



「つまり戦争の引き金を引くことだな?」


「はい。アストリア王国に対して魔術師の脅威を再認識させることで兵器の製造を急がさせて共和国に攻め込むきっかけを与える。それが竜谷と竜道寺が考えた第2の作戦でした。」



現在行われている戦争は全て竜の牙が策略した陰謀によるものということか。



「どこまでも…どこまでも腐った考えだな…。」



たった一つの秘宝を手に入れる為だけに、

数百万におよぶ死者を出すことを選んだのだ。



世界を巻き込み。


戦争という手段を使ってまで秘宝を求める姿はまさに死神。



もはや彼等は人に在らざる存在としか思えない。



こうなるともう、悪魔にも等しき死神だ。



「愚かな者達だな。」


「ええ。だからこそアストリア王国における王族の暗殺という暴挙をきっかけとして、竜崎一族が動き出すことになりました。秘宝を追い求めて暴走する竜谷一族と竜道寺一族を拘束して動きを封じようとしたんです。ですが、それは一時的な処置としかなりえず、暴走に拍車をかける結果になってしまいました。」



鎮圧の結果としておきた謀叛むほん



竜谷一族と竜道寺一族は共に暴動を起こして、

竜崎一族を拘束して滅亡へと追い込んだのだろう。



その争いが今から4年前にあったらしい。


竜崎慶太やウィッチクイーンが、

竜の牙から離反する理由にもなった争いだな。



「暴走した竜谷一族と竜道寺一族に竜の牙という組織を奪われた日に、竜崎慶太は部隊をまとめて反乱を起こしました。それが現在の反乱軍であり、俺が所属する組織のいきさつです。そしてこれらが竜の牙に起きている現状で、俺が知っている全てになります。」



過去から現在に至るまで。


そして竜の牙と反乱軍の関係。


その全てを教えてくれたのだ。



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