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THE WORLD  作者: SEASONS
4月22日
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1852/2004

長野直貴

《サイド:竜崎慶太》



紗耶香達は撤退を開始したようだ。


その様子を眺めていたことで、

僕の前に立ちはだかっていた人物も落ち込んだ表情を見せていた。



「元成様が死んだか…。」



絶望を感じさせる表情で呟くのは長野直貴ながのなおたかだ。


紗耶香の従姉弟いとこであり、

かつては僕の友人でもあった。



「何も知らないとはいえ…自らの父をその手で殺害するとはな。」



…どういう意味だ?



実の父を殺害した紗耶香を眺める直貴の表情は、

守るべき竜谷元成と実父である長野智典が殺されたことへの憎しみ以上の悲しみが支配しているように見える。



…何を考えているんだ?



直貴に話を聞きたいと思ったんだけど。



「この悲劇さえも予定通りということなのか…。」



その前に独り言を呟いていた。



…予定通り?



どういう意味だろうか?



父娘の殺し合い。


その悲劇が誰かに仕組まれたものなのだろうか?



「どういうことだ、直貴っ!!予定通りとはどういう意味だ!?」


「…慶太。お前が思う以上に竜の牙は複雑な状況に追い込まれているのだ。竜崎一成様と竜谷元成様の想いを汲み取ってお前は生きろ。生きて紗耶香を幸せにしてやれ。それが残されたお前の役目だ。」



…僕の役目?



一体、何を言っているんだ?



「教えてくれ、直貴っ!竜の牙の内部では何が起きているんだ!?」



真実から遠ざけられ、

竜の牙を離れた僕は何も知らない。


かつての事件の真相や、

本当に倒すべき相手の名前すら知らないんだ。



…竜谷元成は敵ではなかったのか?



長野家も敵対意思があるように思えない。



…だとすれば?



残る竜道寺の一族が黒幕だったということなのか?



「直貴っ!!!」


「………。」



焦りを表わにしながら問い掛けてみるけれど。


直貴も弟の直也と同様に口を固く閉ざしてしまっていた。




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