発見
「竜の牙だっ!!」
敵部隊を発見して即座に魔術の詠唱を開始する。
だけど戦況を眺める僕の視線は、
とある一点で止まってしまったんだ。
…まさか!?
あれはっ!!!
逃亡を続ける竜の牙の一団の中に知り合いがいる。
それも出来ることならもっと万全の準備を整えてから戦いたいと思ってしまうほどの危険人物を発見してしまったんだ。
「竜谷元成…っ!!」
「「え…っ!?」」
僕の声を聞いた瞬間に、
紗耶香と雪の視線も問題の人物に集中した。
「…父さん!!」
「おじさんっ!?」
竜の牙の魔術師達に守られながら逃走を続ける竜谷元成の姿を見てしまった紗耶香の表情が急速に憎しみに染まっていく。
「まさか、こんな所で出会うなんて思ってなかったけれど…っ。見つけた以上は逃がしはしないわよっ!!」
ただ一心に竜谷元成だけに狙いを定めて駆け出す紗耶香が一人で反乱軍を離れてしまった。
…この状況はまずい!
紗耶香が単独行動をとってしまったために、
即座に雪に指示をだすことにした。
「雪!紗耶香の援護をっ!一人では危険だ!!」
「うんっ!お姉ちゃんは私に任せてっ!」
「ならば俺も行こう。」
急いで紗耶香を追う雪が心配なのか、
北条さんも追い掛けてくれるようだ。
その結果として紗耶香と雪と北条さんの3人が部隊から離脱したことで、
僕と楠木さんと反乱軍の仲間達は竜の牙の前線部隊と激突することになった。




