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慶一郎の願い
《サイド:米倉宗一郎》
「…米倉様は生き延びてください。貴方はこの国の未来に必要な人材です。まだ死んでもらっては困るのです。」
…慶一郎。
静かに状況を見守る俺に、
慶一郎は想いを残してくれた。
「生きてください。貴方の生存こそがこの国の希望なのです。」
「………。」
「米倉様。貴方がいるから私達は未来を信じることが出来るのです。そして貴方がいるから私達は安心して戦えるのです。」
例え死んだとしても、
あとを託せる人物さえいれば想いは受け継がれる。
例え志し半ばで倒れたとしても、
信じることの出来る人物さえいれば未来は続いていく。
それが慶一郎が残した想いだった。
「米倉様。貴方は生きてください。そしてどうかこの国に希望を。そしてどうかこの国に未来を。それだけを願っています。」
「慶一郎…っ!!」
託された願いに、
どう答えるべきか悩んでしまう。
…くそっ!
俺はどうすればいい!?
まともに戦えない自分の体を呪いながら、
今はただまっすぐに慶一郎を見つめることしかできなかった。
「米倉様。今までお世話になりました。ありがとうございます。」
別れの言葉を残した慶一郎が竜谷元成に狙いを定める。
そして一心に竜谷元成の死を願い。
最期の魔術を発動させてしまったのだ。




