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THE WORLD  作者: SEASONS
4月21日
1815/1848

即死系魔術

《サイド:米倉宗一郎》



「その罪を…地獄であがなえ!」



竜の牙を死滅させる為に慶一郎が発動した魔術。



…あれは間違いない!



即死系魔術だ。



実際の能力は確認してみなければわからないが、

竜の牙の死体を見ればおおよその検討はつく。



おそらく強力な毒性を持った霧を生み出すことで、

霧を吸い込んだ相手の体内を腐食させているのだろう。



闇属性としては最上級の魔術だと思われる。



…いや、あるいは禁呪と言うべきか。



初めて目にする魔術であり、

前例がない魔術ということで今はまだ禁呪と判断されたわけではないものの。


慶一郎の魔術を見た瞬間に危険性を感じ取ることはできた。



…医師であるはずの慶一郎が、いつの間にこれほどの魔術を開発させたのだ?



日々を医師として活動していたはずの慶一郎が、

極限まで毒性を追求した魔術を使用しているのだ。



その事実には俺でさえも恐怖を感じるほどだったが、

それでも目の前に立ちはだかる男にとっては些事でしかない様子だった。



「ふむ。この魔力の波動は…どこかで出会った覚えがあるな。」



猛毒の霧に覆われながらも冷静な口調で話しかけてくる。


周囲を護衛していた竜の牙達が全滅しても、

男は何事もなかったかのように平然と霧の中に立っているのだ。



「さすがにお前だけは死なないか…っ。」


「………。」



若干の悔しさを表情で示す慶一郎を男は静かに眺めている。



「その顔、その声、その波動。確かお前は…?」


「お前が俺を忘れようとも、俺はお前を忘れはしないっ!!アストリアで受けた屈辱と絶望を忘れはしないっ!!」



曖昧な記憶を思い出そうとする男を、

慶一郎は憎しみを込めて睨み付けている。



「お前の顔だけは、決して忘れはしない!」



霧が消え去ったあとでも平然と立ち続ける男に、

慶一郎もルーンを発動させて立ち向かっていったのだ。




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