レクイエム
《サイド:神崎慶一郎》
「米倉様っ!!」
大声で呼び掛けながら、
米倉様に向かって駆け出す。
「諦めないでくださいっ!!」
最期の魔術を発動しようとする米倉様に止めるために急いで駆け寄ろうとしたのだが。
「雑魚を殺せっ!!」
「近付けさせるなっ!!」
距離を詰める前に竜の牙達に妨害されてしまった。
幹部の男を守りながら狙いを定める竜の牙達の手から放たれる幾十もの魔術が俺に向かって一斉に放たれたのだ。
「「「「「死ねーーーっ!!」」」」」
多方向から一斉に放たれる魔術だが、
少々数を揃えたところで恐れるつもりは一切ない。
「シールド!!!!」
前方から降り注ぐ全ての魔術を結界を展開して防ぐ。
「残念だが雑魚はお前達のほうだっ!!」
発動したのは絶対防御結界だ。
あらゆる魔力を遮断する結界によって全ての魔術が掻き消されていく。
そして結界を解除すると同時に反撃に出る。
「レクイエム!!!」
俺の手から放たれる魔術が竜の牙に襲い掛かっていく。
生み出したのは漆黒の霧だ。
死を招く毒霧が広範囲に広がったことで。
「ぐあああああああっ!!!!」
「が…ぁぁ…っ!?」
「っづぅぅぐぐぐ…!!!!」
「ご…ぉぁぅぁっっっ!!!」
周囲を取り囲む竜の牙達は次々と倒れていった。
「ここで死ぬのはお前達だっ!」
魔術に怒りを込めて竜の牙に死をもたらせる。
「滅べ!竜の牙!」
竜の牙との戦いを考慮して、
5年の月日を費やして完成させた魔術によって立ち向かうことにしたのだ。




