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例え敵わずとも
この槍の名に賭けて!
…ここから一歩も退きはしないっ!
これまで数え切れないほどの戦場を共に乗り越えてきたルーン。
俺が扱う槍の名は『ランス・オブ・カイン』
現存するルーンの中で、
槍としては間違いなく最高位の武器だろう。
北条真哉のラングリッサーよりも、
フェイ・ウォルカのファルコンよりも、
鞍馬宗久様や北条辰雄が扱う槍よりも優れ、
あらゆる槍の頂点に立つルーン。
それが『ランス・オブ・カイン』だ。
…美由紀。
…総司。
…俺に最後の力をくれ。
愛しい娘と今は亡き友人に願いを込めて、
俺に放てる最強の魔術を展開することにした。
「この命を引き換えにしてでも、ここでお前達を消し去ってみせる!!」
気合いを込めて魔術を展開する。
そんな俺の気迫を見ていた男は余裕の表情で微笑みを見せていた。
「…無駄な抵抗だな。」
俺を見下しながら嘲笑っているのだ。
確かに無駄な努力かもしれない。
…いや、実際に無駄な抵抗なのだろう。
だが、それでもだ。
座して死を受け入れるわけにはいかない。
例え勝てずとも、
撃退さえできれば多くの命が守れるのだからな。
「例え敵わずとも、せめて最期の一太刀を!!」
最大級の魔力を込めて生涯最大の魔術を展開しようとした…のだが。
俺の視界の端で、
たった一人の仲間が動き出そうとしていた。




