芹澤啓輔の力
「…群れなければ戦えない雑魚など俺の敵ではない!!」
目前に迫る竜の牙を相手に堂々と立ち塞がる芹澤啓輔は、
背後で立ち止まっている俺達を気にする様子もないまま全力で実力を示そうとしている。
「インビンシブル!!!」
…何だ!?
俺も知らない魔術が発動した瞬間に。
芹澤啓輔には似つかわしくない神聖な光が全身を包み込む。
「俺の信念には一片の揺らぎもない!ゆえにいかなる魔術も俺には通用しない!」
自信を持って宣言する芹澤啓輔に数え切れないほどの魔術が襲い掛かっていくのだが、
それら全てが神聖な光に阻まれて消失していった。
「無駄だっ!!!」
絶対の自信を証明して竜の牙を睨みつける芹澤啓輔は、
一歩も恐れることなく竜の牙に攻め込んでいく。
「この愛に終焉はないっ!!エターナル・シャイン!!!」
永遠の輝きとでも言うべき光の魔術。
歪んだ愛が込められた光が聖剣から解き放たれる。
…おいおいおいおいっ!!
強すぎるだろ!?
学園の生徒会長として上位魔術師と呼べる実力があることは知っていたが、
まさか竜の牙と戦えるほどだとは思っていなかった。
…今の俺よりも格上じゃねえか!
百花と理沙の協力があっても芹澤啓輔に勝てるかどうかが疑わしくなってくる。
…ずっと実力を隠していたのか!?
戸惑っている間にも急速に全方位へと広がっていく光。
その光に触れた全てのモノが熱を帯びて燃え始める。
「灰となって燃え尽きろっ!!!灼熱の炎獄!!!!」
光が炎に変わった瞬間に。
…マジか!?
芹澤啓輔を中心とした直径300メートルの範囲において、
あらゆる存在が灼熱の炎に包まれていった。
「っづぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「ぐががああああっ!!!!」
「体がぁぁ…っ焼ける…っ!?」
「っぐぉぉぉぉぉっっっ!!!」
炎に焼かれて崩れ落ちる竜の牙達。
俺でさえビビるほどデタラメな殲滅攻撃によって、
接近していたはずの竜の牙達は一瞬にして全滅してしまったらしい。




