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犠牲にしているのは
《サイド:竜崎慶太》
「ごめん、雪。」
悪いのは全て僕だ。
雪が悪いわけじゃない。
「雪を悲しませているのも、仲間を犠牲にしたことも…全ては僕の責任だ。」
「ち、違う…っ!?違うよ、お兄ちゃん!お兄ちゃんは何も悪くないよ。お兄ちゃんの責任じゃないよっ!」
現場にいた雪と、遠く離れた地にいた僕。
その違いが雪の心を苦しめてるのは分かる。
「私が悪いの!私が何も出来なかったから!私が弱かったから…だからみんなが…っ!」
…違う!!!
悲しみを言葉にして頬を涙で濡らす雪を見て、
自らの判断に怒りを感じてしまう。
…これは僕の責任だっ!
雪を泣かせたのは僕だっ!
雪を泣かせているのは僕なんだっ!
戦争という名の戦場に雪を送り込んだのは僕だ。
その判断によって雪は心に傷を抱える結果になってしまった。
…これは僕の責任だっ!!
理想の為に。
目的の為に。
妹の心を犠牲にしたのは僕なんだ。
…僕のせいでっ!
妹が泣いている。
…僕がふがいないせいで!
妹に悲しい思いをさせているんだ。
…僕は!
…僕はっ!!
やり場のない怒り。
僕の判断が雪の心を苦しめているという絶望を感じて悔やんでしまう。
だけどどうすれば良いかが分からなくて悩んでいると。
「…ふむ。悪くはないな。」
一人の男性が歩み寄ってきたんだ。




