少女の声
『…負けないでください。』
…え?
『私達も協力しますから…だから諦めないでください。』
…誰?
『栗原徹さんと琴平愛里さんの分まで…生きてください。』
…その声はもしかして?
聞き覚えのある声を聞いて戸惑ってしまったのよ。
「やっぱり!あなたの声はっ!?」
成美を目覚めさせた人物の声に気付いたの。
「あなたは…貴女は…っ!!」
『…ごめんなさい、薫さん。』
…やっぱり、あなたはっ!
『すみません。本当ならみなさんを戦争に巻き込むつもりはありませんでした。私はただみなさんの幸せを望んだだけだったんです。ですが…私のせいでみなさんを戦争に巻き込むことになってしまいました。そのことは…本当にすみません。絶望に巻き込んでしまったことは謝ります。』
…やっぱり、あなたの仕業だったのねっ!?
『ごめんなさい、薫さん。私には何も出来ませんけれど…せめてこれだけは手伝わせてください。』
一方的に謝罪してくる人物の声と共に、
私の体に魔力が流れ込んでくるのが感じられたのよ。
…魔力の供給っ!?
体に満ち溢れる魔力によって、
私の意識が戻り始めようとしているのが分かる。
急速に歪む景色の中で、
声の人物が最後の想いを伝えてくれたのよ。
『…ごめんなさい。でもきっとこれが最後です。私がみなさんに協力できるのは…きっとこれが最後です。私の魔力は、もう…』
かすれていく声を最後まで聞くことが出来ないまま、
夢の終わりと共に何も聞こえなくなってしまったの。
…これが最後ってどういうこと?
結局、何が起きたのかが分からないまま。
眠りから目覚めることになってしまったのよ。




