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秘境
《サイド:シェリル・カウアー》
イーファの魔術師ギルド本部。
その建物は四方を壁に囲まれた断崖の底にひっそりと存在しているわ。
洞穴を抜けた先の景色は、
山の頂上からまっすぐに落とし穴を掘ったかのような巨大な空洞が広がっているの。
軽く1キロは離れていそうな上空まで、
筒状の壁が周囲を覆い隠していて、
外部と内部を完全に遮断している秘境中の秘境なのよ。
そういう立地条件もあって、
空洞内の敷地は決して大きくはないけれど。
だからこそ。
この場所に魔術師ギルドがあるなんて誰も気付かないという利点があるみたい。
…さて、と。
そろそろお昼かしら?
体感だけどね。
あと1時間ほどでお昼を迎える時刻だと思うの。
見上げてみた頭上には綺麗な青空と太陽の一部が姿を見せているからよ。
「ここは…凄い所だね。」
…ええ、そうね。
「急ぎましょう。ここでゆっくりしている時間はないわ。」
驚く京一に軽く微笑んでから、
再び歩き出すことにしたの。
これから始まる作戦の為に。
ギルド内にある会議室まで向かうことにしたのよ。




