8人の仲間
《サイド:御堂龍馬》
午前10時を過ぎた頃。
セルビナ軍との海戦を終えた僕達は、
黒柳所長の指示に従って体を休める為に船内の寝室へと戻ってきた。
…しばらく様子を見るしかないかな?
現在この部屋にいるのは9人なんだけど。
栗原さんだけは魔力を失った影響で意識を失っている為に、
ベッドで眠りについている状況になる。
…こうなると。
栗原さんが目覚めるまでに数日間はかかるだろうね。
成美ちゃんと協力して栗原さんをベッドに運び終えたあとで、
小さく息を吐いてから室内に集まっている仲間達に視線を向けてみる。
常盤成美。
栗原薫。
鈴置美春。
和泉由香里。
この4人とは一緒に海戦を戦っていたんだけど、
今は共和国の海軍と合流したことで更に仲間が増えている。
岩永一郎。
大森遼一。
梶原裕美。
伊倉信夫。
彼等4人も僕と同様にジェノス魔導学園の特別風紀委員に所属する生徒であり、
セルビナ方面の海軍艦隊に参加していた仲間達だ。
海戦終了後に行われた軍議の間に合流した僕達は、
この船で借りている部屋に全員を案内することにした。
「みんな無事のようだね。」
学園の仲間達との久々の再会を喜んで微笑む。
「みんなが無事でいてくれて良かったよ。」
「あははは。私はあとちょっとで溺れて死ぬところだったけどね~。」
僕の言葉を聞いていた和泉さんが笑いながら答えてくれていた。
まあ、泳げない和泉さんにとって海に落ちることは死に直結する事態だろうからね。
今回はたまたま僕達の乗る船が間に合ったから良かったものの。
もしも僕達の到着が遅れていたら、
陰陽師軍の攻撃によって海に沈んでいたかもしれないんだ。
だからこそ和泉さんは僕達の到着を心から喜んでくれている様子だった。
「御堂君達が来てくれて助かったわ。あの時は本気で死を覚悟したから、来てくれて凄く嬉しかったのよ」
笑顔を浮かべながら感謝してくれる和泉さんだけど。
直接的に守ってくれた仲間にも感謝を忘れていなかった。
「成美ちゃんと鈴置さんもありがとうね♪」
成美ちゃんが気付いて栗原さんが道を作り、
鈴置さんが陰陽師の攻撃から守った事実を和泉さんはちゃんと感謝している。
残念ながら栗原さんは魔力を失って昏倒状態だから、
お礼の言葉を伝えることは出来ないけれど。
それでもみんなに感謝の想いを伝えていたんだ。
「みんなのおかげよ♪ありがとう!!」
「い、いえ…っ。」
「えっと…どういたしまして?」
素直に感謝の気持ちを表現する和泉さんを見ていた成美ちゃんと鈴置さんは照れ臭そうに微笑んでいた。




