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THE WORLD  作者: SEASONS
4月21日
1747/1864

楽園

…もう争いなんていらないのよ!



「傷付け合うことでしか手に入れられない未来なんて、私には必要ないわっ!!」



全ての想いを込めて。


全ての願いを込めてルーンを掲げる。



あらゆる命を守る為に。


あらゆる未来を守る為に。



ナイフを服の中にしまって、

誰も傷付けない戦いを選ぶことにしたのよ。



「私が守る!!全ての想いをっ!全ての命をっ!全部守り抜いてみせるわ!!」



残された魔力を全てルーンに注ぎ込んで杖に願いを托す。



「私の願いは争いのない世界を創ること!!その為に…私は私の戦いを貫き通すだけよっ!!」



例えこの命と引き換えにしてでも、

叶えたい願いを実現するの。



私の特性は『神秘しんぴ


私のルーンは『ニルヴァーナ』



…そしてこの魔術こそが。



幸せな結末にたどり着く為の第一歩なのよ!



「ここから…世界を変えるのよ!!」



心に思い浮かぶ願いを実現するために、

新たな魔術を発動させる。



「ヘブン・オン・アース!!!」



ルーンから魔術が発動した瞬間に。


私達が乗り込んでいる巨大軍船を中心とした直径10キロにも及ぶ広範囲において、

あらゆる全ての命を純白の光がそっと包み込んだのよ。



私の心を形にした神聖魔術。


これは『楽園』という名の魔術よ。



太陽の陽射しよりも暖かい光で、

月の輝きよりも美しい光。



そしてこの世界の何よりも優しい光は私や傍にいる成美も含めて、

周囲を活動中の海軍も離れた場所にいる御堂君や黒柳さん達も、

海に溺れた共和国軍やセルビナ軍の陰陽師達も、

迫り来る軍船や漁船でさえも等しく包み込んでいったの。



敵も味方も問わずに、

あらゆる命を包み込む光。



その突然の出来事に誰もが動きを止めて、

自らの体を包み込む光に視線を向けている様子ね。



「「「「「………。」」」」」



争いを忘れて一時的に止まる争い。



共和国軍も。


セルビナ軍も。


陰陽師軍も。


御堂君達でさえも手を止めているのよ。



これから何が起こるのか?


一体、何が始まるのか?



それらの疑問を抱えながら全ての人達が動きを止めて立ち止まっているの。



…これで良いのよ。



各地の戦闘が一時的に止まって静寂だけが支配する世界の中で、

全ての人達に向けて語りかけることにしたの。



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