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THE WORLD  作者: SEASONS
4月21日
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1737/1956

一見無茶な行動

《サイド:西園寺さいおんじつばめ》



…またっ!!!!



3度発生した津波に対して再び対処を迫られることになったのよ。



…ああ~っ!!


…もう~~!!!



苛立ちながら津波に狙いを定める私と同調して、

同僚の瑠美も魔術を展開してくれていたわ。



「「ファルシオン!!」」



ほぼ同時に放たれた強力な冷気が私達の手から離れて、

一瞬にして津波を凍り付かせていく。



巨大軍船の北側において生まれた幾つもの氷の壁。


それらが漁船の接近を阻む障害の役目も果たしてくれているようにも見えるけれど。


私としてはそんなことに無駄な魔力を使いたくはなかったのよ。



「ったく!あの人は~っ!!!」


「まあまあ…。」


「まあまあ、じゃないわよっ!」



怒り心頭になってしまったことで、

瑠美の制止さえも振り切って所長に怒鳴りつけようとしたの。



…だけど。



ここで初めて所長の真剣な表情に気付いたわ。



「…所長?」



普段は研究所でもなかなか見せないような真剣な表情だったのよ。



そんな些細な変化に気付いて動きを止めてしまった私に対して、

所長は冷静に話しかけてくる。



「…西園寺君。あまり前に出すぎると陰陽術の的になりかねない。きみは少し後方に下がった方がいい。」



………。



所長の助言を聞いて大人しく身を引いてしまったわ。


とても文句を言えるような雰囲気じゃなかったからよ。



…一応、ふざけてるわけではないようね?



そう思えたから大人しく後方に下がることにしたの。



そして考えることにしたのよ。



…こうでもしなければ、船と海軍を守れないということかしら?



一見でたらめな行動に見えるけれど。


それでもふざけてるわけではないという事実だけは所長の表情から感じ取れたのよ。



…もう少し所長を信じるべきかしら?



所長が私達に何かを期待しているのは理解できたから。


だから今は大人しく瑠美と二人で支援に徹することにしたの。



「…所長に従います。」


「ああ、頼む。今はきみ達を信頼しているということだけを理解しておいてくれればそれで良い。」


「それなら大丈夫ですよ~!」



説明を省略した所長に、

瑠美は微笑みを向けていたわ。


だからこそ私も所長の判断を信じることにしたのよ。



「私も所長の実力は信頼しています。仮にも私の上司ですので、ぶざまな姿は見せないと信じています。」


「はっはっはっは!!」



若干トゲを含む発言だったと自分でも思うけれど、

それでも所長は楽しそうに笑っていたのよ。




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