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THE WORLD  作者: SEASONS
4月21日
1715/1879

やられた分は

《サイド:鈴置美春》



「ありがとうっ!貴女のおかげで助かったわ!」


「いえいえ。無事で何よりです。」



心から感謝してくれる女性に微笑んでから、

常盤さんと栗原さんに視線を向けてみる。



「あの二人が気付いたからギリギリ間に合っただけですので、お礼ならあの二人に言ってあげて下さい。」


「ん?そうなの?」


「ええ。」


「おっけ〜!」



私の説明によって目の前の女性は素直に二人に感謝していたわ。



「ありがとう、助かったわ!私って泳げないから、もう少しで溺れて死ぬところだったのよ…って、あれ?栗原さんがいるの?」



今になって気付いたようね。


照れくさそうに苦笑いを浮かべていたわ。



「どういう状況か分からないけどまあ…とりあえず、ありがと!それと隣の子は初対面よね?私は由香里。和泉由香里いずみゆかりっていうの。よろしくね。」


「あ…はい。こちらこそ、よろしくお願いしますっ。」



律儀にお辞儀をしてから、

常盤さんも自己紹介をしていたわ。



「私は常磐成美ときわなるみです。」


「常盤?って言うことは、もしかしてあれなの?沙織の妹?」


「あ、はい。そうです!」


「そっか、そっか~。うんうん。よく似てるわね~。」


「あ、ありがとうございます。」



和やかな雰囲気で挨拶をしあう二人の様子を眺めながら、

御堂先輩が和泉さんに話しかけていたわ。



「ひとまず無事で何よりだね。」


「あと数分遅れてたら危なかったけどね~。」


「そうみたいだね。とりあえず色々と聞きたいことがあるんだけど、今はそれどころじゃないから、しばらく休んでいてくれないかな?」


「え?あ~、うん。まあ、それでも良いんだけどね~。」



御堂先輩の気遣いを横においた和泉さんは笑顔で宣言していたわ。



「御堂君の気持ちは有り難いけど。海の上でいたぶってくれた陰陽師の連中にきっちり『お礼』をしたいから、私も参加させてもらうわよ!」



荷物を手放した和泉さんは、

気合を込めてルーンを構えたわ。



さっきの逃走を見た感じだと、

氷の属性を持つ剣なのかしら?



「このグラディウスで、氷漬けにしてやるわ!!」



陰陽術軍の艦隊に向けて、

冷気を放ちながら睨み付けてる。



「やられた分は、きっちり返させてもらうわよ!!!」



…ああ、うん、まあ、気持ちは分かるわ。



相当、鬱憤うっぷんが溜まってる様子ね。



敵軍を睨みつける和泉さんを仲間に加えた私達は、

再び陰陽術軍の艦隊に向かって突撃を開始することになったのよ。



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