死刑宣告
《サイド:森下千夏》
…なっ?
…なにっ!?
全身で感じる恐怖によって、
思わずその場にしゃがみ込んでしまったのよ。
…な、何となく。
…ものすごく嫌な予感がするんだけど?
その理由は分からないわ。
たけどね。
何故か…ね。
親友のはずの美春に近付いてはいけないような、
そんな気がしたのよ。
…うぅ~。
…ものすごく嫌な予感がするぅ。
遠く離れた場所で黒柳所長と御堂先輩の二人に囲まれてルーンに関する話をしている様子の美春を眺めながら、
尋常じゃないほその恐怖を感じて体を震わせてしまったのよ。
…何て言うかこう。
ヒシヒシと殺気を感じるんだけど?
親友の美春から感じる殺気。
鈴置美春の表情は笑顔なのに、
私には何故か恐怖の象徴のように思えたの。
…何となく、美春が怖い。
美春が手に入れたルーンの使い道なんて私には分かるはずもないのに。
それでも直感的に危機を感じ取ってしまったのよ。
…果てしなく嫌な予感がするぅ。
直感によって体を震わせる私に、
美春が視線を向けて微笑んでいたわ。
ニッコリと優しく微笑んだはずなのよ。
それなのに私にはその笑顔が死刑宣告のように思えたの。
…こ、殺されるぅっ!?
絶望を感じてしまったことで、
美春の優しい眼差しに耐え切れなくなった私は、
この場から全力で逃げ出すことにしたわ。
…美春から逃げ切るっ!!
慌てて甲板から姿を消したのよ。
そんな私の様子を眺めていた美春は、
誰にも気付かれないように小さく小さく舌打ちをしているような…そんな気がしたわ。




