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THE WORLD  作者: SEASONS
4月21日
1702/1873

美春の特性

…うぅ〜〜〜ん。



結局、何もわからないままよね?



西へ向かって進む船の船首に立ったまま、

自分自身の力が分からなくて頭を悩ませてしまったのよ。



…私の特性って何なの?



それが光に関する能力なのは間違いないと思ってる。



…でも、だから何なの?



そこから先が分からないのよね〜。



分かっているのは光属性が関わっているということだけで、

それ以外は何もわからないままなのよ。



…私の特性?



ひたすら頭を悩ませてしまうんだけど。



「ははっ!そこまで難しく考える必要はない。自分自身の心と向き合って、そこに思い浮かぶ何かを感じ取れば良いだけだ。」



…思い浮かぶ何か?



すっごく曖昧な表現なんだけど。


だけどそれ以外に説明する方法がないのかもしれないわね。



…要するに。



直感が大事っていうことよね?



自分自身の問題なんだから、

他の誰にも答えを見つけることなんて出来ないのよ。



…私の心。



黒柳所長の助言を信じて、

素直な気持ちで自分自身の心を考えてみることにしたの。



…心に思い浮かぶ何かって?



曖昧な表現だけど。


それでも心に感じる何かは確かに存在しているのよ。



…何なの?


…この感覚は何?


…今まで感じたことがないような?



不確かな何かが確かにあるのよ。



汚れのない…どこまでも純粋な白。



純白っ言えば良いの?


それとも純粋?


もしくは純真?



…自分でも良く分からないけれど。



暖かいような?


熱いような?



…でも、優しくて厳しい感じ?


…なのに、心地好くて苦しい?



相反するあやふやな感覚なのよ。


冷たさはないけれど。


混沌とした何かを感じるの。



…ごちゃ混ぜって言えば良いのかしら?



整理整頓されてない鞄の中から筆箱を探し出すような感じ?



そういう状況自体が私の趣味じゃないけれど。


千夏は良くそんな状況で慌てていたわね。



…なんて。



どうでも良いことも考えながら、

必死に答えを導き出してみる。



…この感覚。


…これって、もしかして?



思い当たる言葉がね。


一つだけあったのよ。



…と言うよりも?



それ以外に思い浮かばなかったの。



…これが、私の特性なの?



思い浮かぶ言葉は一つだけだったわ。



「…破邪はじゃ?」



何気なく呟いた私の言葉を、

直ぐ側にいる黒柳所長は聞き逃さなかったみたい。



「ほう、一切の闇を認めない光の力か。なるほどなるほど。きみの特性に相応しい名前かもしれないな。」



私に相応しい?



…それはどうなのかしら?



どういう意味で相応しいと思われているのかには疑問を感じるのよ。



…そんなに崇高な性格ではないと思うんだけど?



「破邪が私の特性ですか?」


「ははっ。その問い掛けに答えられるのはきみだけだ。俺や他の誰にもそれは決められないからな。その名はきみが名付けて、きみ自身が行使するものだ。」



…私が決めるもの?



そう言われてもね。


私自身が一番分かっていないのよ。



特性に関する知識をほとんど持っていないから判断することが出来ないの。



…だけど。



それでも思ってしまったわ。



…それしか思い浮かばないのよね?



破邪こそが私の特性だって、

自分自身で感じ取っているのよ。



…どこまでも光を追求する能力?



あらゆる闇を消し去るような。


そんな力なのかな?



具体的な能力はまだ分からないけれど。


それでも方向性は見えた気がしたわ。



…光属性において、まだまだ成長できるってことよね?



その事実に気付けただけでも大きな一歩だと思えたのよ。



…だったら光を極めてみせるわ!



この力で私は翔子を越える『光の魔術師』になってみせるのよっ!!



そんなふうに思った直後に。


不意に両手から光が満ち溢れたのよ。



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