考えるだけ無駄
《サイド:森下千夏》
「それと、きみの町に関してだが、米倉さん達が部隊を率いて国内の全ての町で救助活動を行う予定になっているから、遅くとも明日には確認が取れるはずだ。」
…お~。
…なるほど、なるほど~。
隣町って言っても、それなりに距離があるしね~。
町の状況が分からないのは仕方がないと思うのよ。
でもまあ、早急に安全を確保するつもりでいるみたいだし。
とりあえずは気にしない方向で良いのかな?
「詳しい報告ができなくて申し訳ないのだが、ひとまず今は町が無事であることを信じるしかないのが現状になる。」
…うんうん。
だったら考えるだけ時間の無駄よね?
「まあまあ、私達が心配しても結果が変わるわけじゃないですし、気楽にいきましょう。」
…って、あれ?
「………。」
明るい笑顔で答えてみたことで、
緊張した空気が和らいだような気がしたのにね。
何故か隣に座る美春だけは、
私に冷えきった視線を向けてくるのよ。
「はぁ…。ホントに千夏はお気楽よね?」
呆れたように呟く美春だけど。
この状況だと他にどうしようもなくない?
「だって考えるだけ無駄じゃない?ここでウジウジと悩むよりも、やるべきことをやって結果を待ったほうが良いでしょ?」
そもそも悩むのって苦手なのよね~。
出来ることを出来る範囲内でやって、
結果が出るのを待つのが一番よね?
私としてはそう思うんだけど。
美春はそうじゃないみたい。
「…はあ。」
深々と溜息を吐いていたわ。
だけど前向きな私の性格を理解してくれたのか、
御堂先輩は楽しそうに笑ってくれていたの。




