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THE WORLD  作者: SEASONS
4月20日
1531/1573

食事?おやつ?

《サイド:常磐成美》



…えっと~。



私達は今、海軍の船の内部にある会議室にいます。



「成美ちゃん、他にも何か食べる?」


「…あ、はい。」



テーブルの上に置かれたカゴの中からパンをつかみ取って

苺のジャムを塗っていた栗原さんでしたけれど。


せっかく話しかけていただいたので、

控え目にお願いしてみることにしました。



「…あのクリームが欲しいです。」



私の視線の先にはカスタードクリームが入ったビンがあります。


いつもならお店で余ったケーキをお母さんが食べさせてくれるのですが、

今ここにお母さんはいません。



もちろん、ケーキもありません。



ですがパンにクリームを付けて食べるだけでも、

お父さんとお母さんが傍にいてくれるような気持ちになれるんです。



…ただの思い込みですけど。



そう思えるだけでも幸せでいられるんです。



「あと…果物が欲しいです。」


「おっけ~」



栗原さんは快くクリームと果物を取ってくれました。



「はい、どうぞ!」


「ありがとうございます♪」



栗原さんが取り分けてくれた果物をパンに挟んでクリームをかけました。


苺とバナナを交互に並べてカスタードクリームをかけると見た目はケーキっぽくなります。



味はお父さんとお母さんの作ってくれるケーキのほうがずっとずっと美味しいですけど。


これはこれで美味しいと思います。



「美味しい?」


「はい!美味しいですよ♪」


「じゃあ、私もそうしようかな〜。」



笑顔で答える私を見て、

栗原さんは楽しそうに微笑んでくれました。



そしてそのあとで、

果物とクリームをパンに挟んでいました。



私とお揃いのパンを作った栗原さんは微笑みながらパンを口にしています。



「ん~?ちょっと甘いわね…。」


「美味しくないですか?」


「え?あ…ううん。そうじゃなくて、これはこれで良いと思うのよ。ただ…食事って言うよりもおやつっていう感じがするけどね。」



…あ〜、確かに。



言われてみればそんな気がしてしまいます。



「でもまあ、一つくらいならありかな。」



…そうですね。



私もそんなに沢山はいらないと思います。


他にも色々と頂いたので、

すでにお腹いっぱいです。



…他の人はどうなのかな?



栗原さんから視線を逸らして室内を見回してみました。



隣に座っている御堂さんも。


その向こう側に座ってる美春さんと千夏さんも。


テーブルの反対側に座っている黒柳さんと西園寺さんと藤沢さんも。


みんな楽しそうに食事をしているように見えます。



これからの出来事を忘れて、

今という時を楽しんでいるかのような表情に見えるんです。



出来ればこれからもずっと。



…こんなふうに食事が出来たら良いな〜。



ささやかな願いですけど。


心から願いたいと思います。



…ずっとずっと。


…こんなふうに笑っていたいな。



いつまでもいつまでも笑っていたいです。



だから今は笑って過ごせる日々を守れるように頑張りたいと思います。



みんなと一緒にいたいから。


みんなと笑っていたいから。



だから私も…頑張りたいと思います♪



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