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THE WORLD  作者: SEASONS
4月20日
1509/1564

前回と今回

みんなの優しさと思いやりによって、

私は置き去りにされてしまったの。



…でもね?



御堂君達と一緒に行くことは出来たと思うわ。



だけど私は行かなかった。



みんなが私を守ってくれたから。


みんなが私の幸せを望んでくれていたから。


だから私はマールグリナに留まったのよ。



兄貴と愛里が帰ってくると信じて待つことにしたの。



…まあ、結局は帰って来なかったけどね。



だからこそ今回の戦争には参加することにしたのよ。



もう待ち続けるのは嫌だから。


何もせずに誰かの帰りを待つだけの日々は嫌だから。



私もちゃんと頑張りたいから戦う覚悟を決めたの。



…そういう理由があるからね。



もしも御堂君に誘われていなくても、

私も戦場に向かっていたと思うわ。



それがセルビナなのか、

ミッドガルムなのか、

それとも竜の牙となのか。



誰とどこで戦うことになったかは分からないけれど。



もう誰かを失うのは嫌だから。


もう誰も失いたくないから。


私も戦おうと思っていたのよ。



…まあ、私程度の実力だと何も出来ないかもしれないけどね。



だけどもう待ち続けるのは嫌だから。


待って悲しみを知らされるのはもう十分だから。


待ってるだけじゃ何も変わらないから。



だから私も戦うことにしたの。



もう誰も失わない為に戦うって決めたのよ。



…ねえ、良いよね?



…兄貴。


…愛里。



…私も戦って良いよね?



もう悲しみなんていらないわ。



私は私の望む未来をつかみ取ってみせる。


この戦争を終わらせて、平和をつかみ取ってみせるの。



それが残された私の役目だと思うから。


そしてそれが私に託された想いだと思うから。


平和を手に入れる為に私も戦うわ。



…戦争を終わらせて共和国に平和を。


…そして最後には幸せな結末を。



それが私の『目的』で、

それが私の『役目』なのよ。



だから今は戦争の先に望むべき未来があると信じて進むつもりでいるの。



兄貴と愛里の願いを叶える為に…ね。



…私も私の道を行くの。



この先にどれほどの絶望が待っているとしても。


この先にどんな試練が待ち受けているとしても。



私はくじけない。



「もう誰も悲しまない世界にたどりつく為に…私は戦うって決めたの。」



前回はアストリアには行けずに置き去りにされたけどね。



だけど今回は違うわ。



「私は私の意志で戦う。そして私は私の目的を叶えて見せる。」



共和国の平和を守る為に。



「その為ならどんな壁も乗り越えて見せるわ。それが私の戦う理由よ。」



想いの全てを打ち明ける。



そんな私の言葉を御堂君は笑顔で聞いてくれていたわ。



「…なるほどね。僕も栗原さんと同じ気持ちだと思うよ。総魔や仲間達に守られて僕は生き延びたんだ。多くの犠牲と引き換えに僕達は今を生きている。だからこそ僕達は今という時を守る為に戦わなければいけないんだ。戦場に散っていった仲間達の為に…共和国を守る義務があると思うからね。」



…ええ、そうね。



御堂君の気持ちは痛いくらい分かる。


大切な人を失った想いは同じだから。


だから私は叶えたいの。



「共和国を守ることが兄貴や愛里達に出来るただ一つの恩返しだって思ってる。」


「ああ、そうだね。共和国を守り抜くことが、みんなの想いを守り抜くことだと僕も思う。だから僕は最後まで諦めない。平和をつかみ取るまで僕は戦い続けるつもりでいるんだ。」



…うん。



私と同じ気持ちを答えてくれた御堂君の言葉を聞いて頷く。



そして、ふと横に視線を向けてみると。



「………。」



お互いの気持ちを話し合う私と御堂君の会話を、

成美ちゃんは静かに聞いていたのよ。



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