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THE WORLD  作者: SEASONS
4月20日
1507/1564

沙織と同じ?

「栗原さんって何でも持ってるんですね♪裁縫道具とか薬箱とか♪」



…ん~?



どうなのかな?


何でもってことはないけど。


それなりの準備はしてるかな。



「栗原さんはお医者さんなんですよね♪すごく格好良いです♪」



…うぅ~ん。



あんまり褒められると困るわね。



…まあ、どう思われても良いんだけど。



そもそも私って医師の免許は持ってないのよ。



だってまだ学生の身分だし。


正確に言うなら医師見習いなの。



…と言うか。



それ以前に医者とは言い難い部分があるんだけどね。



一応、魔術医師も分類上では医者だと思うわ。



だけどね?



あくまでも怪我の治療を得意としてるだけで、

本当の医者と比べると医療の知識や技術は全くの別物だと思うのよ。



もちろんマールグリナでは医術も学べるから、

ちゃんとした知識も持っているわ。



でもね?



あくまでも基本は魔術師だから、

本当の医者とは少し違うのよ。



…でもまあ。



神崎さんのような人もいるから魔術医師は万能みたいに思われがちだけどね。



だけど実際には病気とかに関してはほとんど何も出来ないわ。



魔術だけでは全ての治療なんて行えないからよ。


だからこそ薬学や医療の技術も学んでるわけなんだけどね。



まだまだ勉強中の身だから自信を持って医者とは言えないの。



「医者という意味なら私よりも兄貴のほうが優秀だったと思うわ。実際に病院で活動していたから私よりも実践経験が豊富だし、ちゃんと結果も出していたしね。」



それなのに私を1番にしたいっていうだけの理由で3位にいたのよ?


さりげなく愛里にも2位を譲る気づかいがそこはかとなく憎たらしいけれど。


実力は本物だったって認めているわ。



…それなのに。



もう会えない存在なのよね。



そう思うと何となく寂しさが込み上げてくる。



…妹を溺愛する兄貴なんて気持ち悪いとか思っていたけど。



だけど、いないと思うとね。


それはそれで寂しいかな?



兄貴と愛里に逢いたいって心から思うのよ。



…今ではもう叶わない願いだけどね。



「栗原さんさんのお兄さんって、どんな人なんですか?」



興味津々といった感じで私を見つめる成美ちゃん。


そんな何気ない仕種を見ているだけで私の心は満足な気がするわ。



「う~ん。何て言えば良いのかな?」



極度の変質者って言うか…何て言うか。



「変な人だったのは確かね。」



…まあ、ジェノスの学園で見た人に比べれば遥かにマシだけど。



「学園で見かけた芹澤さんのお兄さんと比べれば遥かにまともだけどね。それでも私に対しては激甘で、果てしなく溺愛してる感じの変な兄貴よ。」



妹を殺してでも手に入れようとしてるあの人と比べれば、

兄貴の溺愛ぶりなんてまだまだ可愛らしい範囲なのかもしれないけれど。


それでも実際に溺愛される立場の私からすれば迷惑このうえないわ。



何かと私の面倒を見ようとしてくれる兄貴の思いやりは素直に有り難いのよ?



だけどそれが毎日続けば誰だって疲れてくるはず。



…はあ。



少しはそっとしておいて…って何度思ったことか。



愛されるのは嬉しいけれど。


愛され過ぎるのも困りものだと思うのよ。



…何事もほどほどが一番よね?



私はそう思うんだけど。


成美ちゃんはそうは思わないみたい。



「それじゃあ、私のお姉ちゃんと同じですね♪」



……ん?


……はぁ?


……えぇ〜〜〜〜〜っ!?



あの妹大好きな馬鹿兄貴が…沙織と同じ?



どこをどう考えればそう思えるのか果てしなく疑問を感じるけれど。



「お姉ちゃんも、いつも私を大事にしてくれていました♪」



嬉しそうに話す成美ちゃんに絶対に違うとは言えなかったわ。



…まあね。



確かにそんなふうに考えれば、そうなんだけど。



何故か納得いかないわね?



沙織と馬鹿兄貴を一緒にするのは、

沙織に対して激しく失礼な気がするからよ。



…ちょっと同意は出来ないわ。



なんて、心の中で否定していると。



「そう言えば…?」



今度は御堂君が話しかけてきたのよ。




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