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THE WORLD  作者: SEASONS
4月20日
1453/1579

表情そのものが

《サイド:フェイ・ウォルカ》



…少し遅くなっただろうか?



再び校門にたどり着くと、

すでに部隊の再編成が整いつつあるように見えた。



「フェイっ!」



俺の姿に気付いて駆け寄って来るのはマリアだ。



…すでに来ていたようだな。



マリアを見つけたことで互いに駆け寄る。



「遅くなってすまない。」


「ううん。私もさっき着いたところだから大丈夫よ。」


「怪我はどうだ?」


「友達に治療してもらったから、今は大丈夫。」


「そうか…。良かった。」


「ごめんね。」



ほっと息を吐く俺を見て、

マリアは嬉しそうに微笑んでいる。



「心配してくれてありがとう。」



治療を終えた様子のマリアは、

少し大きめの鞄を両手でしっかりと抱えている。



すでに体調の心配はないのかもしれないが、

怪我は治ったとしても安心はできない。



「荷物は俺が持とう。」



体力だけは自信があるからな。


マリアの鞄を預かることにした。



「良いの?重いわよ?」


「これくらいなら軽い方だ。」



確かに俺の荷物よりは重いと思うが、

だからと言って持てないほどではない。



むしろこの程度であれば普段の訓練を思えば大した重量ではないからな。


右手にラングリッサーを握り締めながら、

左手で俺とマリアの鞄を持つことにした。



「任せろ。」


「ありがとう。」



マリアが感謝してくれた直後に、

今度は近くにいたジェリルが歩み寄ってきた。



「相変わらずフェイはマリアに『だけ』は優しいわね~。」



ぼやくジェリルの手にも大きな鞄がある。



「ジェリルの鞄も預かろうか?」



それくらいなら構わないと思うのだが、

ジェリルは楽しそうに微笑みながらマリアに視線を向けていた。



「だめだめ。あとでマリアに怒られそうだから遠慮しておくわ。」


「…別に怒らないわよ。」



笑いながら答えるジェリルを見て、

マリアは不満そうに呟いている。



その表情がすでに不満そうに見えるのだが、

そこを追求するとマリアの機嫌が悪化するだろうからな。


俺もジェリルもそれ以上の追及はしなかった。



「まあ、何でも良いが…。」



歩みを進めて学園長の姿を捜してみる。



「学園長はどこだ?」



尋ねてみると。



「「向こうにいたわよ。」」



マリアとジェリルが揃って教えてくれた。



二人で重なる言葉を聞いた二人は、

互いの顔を見合わせて楽しそうに笑い出している。



「あはははっ!完璧に重なったわね~。」


「ええ、そうね。」



嬉しそうに話すジェリルにマリアも笑顔で答えている。



和やかな雰囲気の二人だ。


このまま眺めていたいところだが、

今はのんびりとしていられるような状況ではないからな。



もう一度、学園長の姿を探してみることにした。



…どこだ?



マリアとジェリルが示した方向に視線を向けてみると。


今度はすぐに学園長の姿が見付かった。



「少し話をしてくる。」



声をかけてから立ち去ろうとしたのだが、

二人はすぐに追い掛けてきた。



「待ってフェイ。私も行くわ。」


「それじゃあ、私も~!」



俺のあとを追い掛けてくるマリアとジェリルと合流してから学園長の下へと急ぐことになった。



「学園長!」


「ん?おお!」



呼び掛ける俺に振り返ってくれた学園長が笑顔で出迎えてくれた。



「もう戻ってきたのか。早かったな。準備は整ったか?」


「はい!いつでも出発できます。」


「そうかそうか。こちらも部隊の再編成が整ったところだ。早速だがセルビナ軍を迎撃する為に行動を開始しようと思う。ひとまず俺は部隊を率いてランベリアを目指すつもりだが、フェイ達は先行して国境の戦況を調べておいてくれないか?」


「それは構いませんが…偵察だけでよろしいのですか?」


「ああ、戦闘に加わる必要はない。まずは詳細な情報を集めることが先決だ。すでにランベリアの部隊も偵察を始めているとは思うが、こちらも出来る限りの準備はしておくべきだろう。」


「分かりました。それでは仲間を率いて偵察に出ます。」


「うむ。よろしく頼む。」


「はい!」



学園長との打ち合わせを終えてから、

今度はマリアとジェリルに話し合うことにした。




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