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THE WORLD  作者: SEASONS
4月20日
1417/1574

魔女との契約

「ふふっ。魔女との契約はね。裏の裏まで読み切らないと簡単に騙されてしまうものなのよ。」



…あぅぅ。



「まあ、そこが乃絵瑠ちゃんの可愛いところでもあるんだけどね♪」



…うぅ〜。



「さあ、どうする?」



…えっと〜。



どう…って聞かれてもね?



「私の手を借りる気があるのなら、私が乃絵瑠ちゃんを全力で守ってあげるわよ。」



…美咲さんの全力って何?



ちょっと聞くのが怖いかも?



「乃絵瑠ちゃんは何が欲しいの?」



…私が欲しいもの?



「戦う力?それとも理想?あるいは幻想かしら?」



…うぅ〜ん?



「他人を信じるのって難しいわよね?」



…まあ、確かに?



「だけどね。もしも私を信じる気があるのなら…乃絵瑠ちゃんの夢を…理想を…希望を…全て現実に変えてあげるわ。」



…全てを現実に?



その根拠というか、

自信の理由が気になるんだけど。



…でもまあ、それ以前にね。



「まるで詐欺師のような言葉ですね。」


「ええ、そうよ。」



…いやいや。



そこは否定するべきじゃない?



「自分で認めちゃうんですね。」


「嘘で塗り固められた言葉で満足するのならそうしてあげるわよ?」



…いやいやいやいや。



「それはそれで困りますけど…?」


「でしょうね。だから私はまだ乃絵瑠ちゃんに対して一度も『嘘』を吐いていないのよ。」



…あ〜、まあ、確かに?



言わなくて良いことまで言っちゃってるし?



嘘じゃないからこそ、

本気で私が狙われてるっていう恐怖もあるんだけどね。



…だからこそ。



ここまでの流れの中で、

美咲さんが嘘を吐いたことは一度もなかったと思うの。



…まあ、誤魔化しは多いけどね〜。



すっっっっっっっごく、多いけどね!!



だけどね?



騙されていることに気づけない私にも問題があって、

美咲さんはちゃんと事実を教えてくれているのよ。



…騙されたくないのなら。



ちゃんと考えないといけないって、

教えてくれているの。



だから美咲さんを嘘つきなんて言えないし。


ズルいとも言えないのかもしれないわ。



「ふふっ。私は『優しい』でしょう?」



…かもしれないわね。



でもね?



「自分で自分を優しいっていう人は信用できませんけど?」



…そう思うんだけどね。



だけどもう分かってる。



美咲さんがずっと私に何かを伝えようとしてくれていることに。



その『優しさ』に気付いているから。



「だから…信じてみます。」



信用出来ないなんていう言葉で関係を断ってしまったら、

きっともう二度と誰も信じられなくなってしまうから。



「私は美咲さんを信じます。」


「ふふっ♪」



はっきりと宣言した私を見て、

美咲さんが微笑んでくれてる。



その笑顔も本心であって、

嘘じゃないのは間違いないはずなのよ。



「これからもよろしくね♪乃・絵・瑠・ちゃん♪」



…うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?



い、今でもまだね。


名前を呼ばれるたびに、

悪寒を感じてしまうんだけどね。



それでも美咲さんは私に救いの手を差し延べてくれたのよ。



「さあ、行きましょう。」


「…は、はい。」



私の手を引く美咲さんに誘われるまま、

控室を出ることになったの。




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