表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
THE WORLD  作者: SEASONS
4月20日
1408/1579

鍵と防音

「それじゃあ、中に入って。」


「あ、はい。」



美咲さんに勧められるまま室内に歩みを進めてみる。



特に何かあるわけじゃない質素な部屋には、

ちょっとした机と椅子くらいしか目立つものがなかったわ。



…ここって何の部屋なのかな?



用途がよくわからないけれど。


本当に殺風景な部屋なのよ。



それでも部屋に私が入ってみると。


続けて美咲さんも部屋に入ってきて、

何故か扉に鍵をかけていたわ。



『カチン』と、小さな音を立てて扉が閉められてしまったのよ。



…ん?


…どうして鍵を?



わざわざ鍵をかける意味が分からないんだけど。


密室の中で二人きりになってからすぐに、

美咲さんは椅子に腰掛けていたわ。



「さて、と。ここなら誰にも聞かれる心配はないわよ。防音効果だけは無駄に高いから、泣いても叫んでも誰にも気付かれないわよ。」



…は?


…防音?


…どういうこと?



言われてる言葉の意味も分からないんだけど。


何故か身の危険を感じてしまう発言に聞こえたわ。



…どういう意味なの?


…ってぇぇぇぇぇぇぇ!?



…まさか!


…嘘でしょっ!?


…もしかして、美咲さんって!?



そんなことは絶対にないと思うけれど。


さっきの発言には異様な恐怖を感じてしまったわ。



…ち、違うわよね?


…き、気のせいよね?



そうだと信じたいの。



だけど、あずさの例もあるし。


有り得ないとは言い切れないのよね。



…女同士なんて、私にそんな趣味はないわよ?



「ふふっ」



全力で否定したい可能性を考える私の顔を眺めてる美咲さんは、

楽しそうに微笑みを浮かべてる。



「いつ見ても乃絵瑠ちゃんは可愛いわね♪」



…ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?



全身を駆け抜ける悪寒が止まらない。



尋常じゃないほどの恐怖が私の心を支配していくのよ。



…ち、違うわよねっ!?



絶望的な不安を感じる私に美咲さんが告げてくる。



「ゆっくりと話を聞いてあげるわね。乃・絵・瑠・ちゃん♪」



…うあああああああああああっ!?



とても優しく。


とても妖しく。


とても嬉しそうに微笑んでいるの。



その笑顔は今まで見てきた中で最大の恐怖を感じさせたわ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ