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THE WORLD  作者: SEASONS
4月20日
1406/1599

素敵なお姉さん

たどり着いたのはさっき女性に拉致られた場所で、

受付があるギルドの入口でもあるわ。



「あら?早かったわね」



さっきの女性が私に気付いてくれたんだけど。


笑顔で歩み寄ってくれる女性が誰なのかはやっぱり分からないままだったのよ。



…なのに。



彼女は私を知ってるみたい。



着替え終えた私を眺める女性は満足そうに何度も何度も頷いていたのよ。



「うんうん。結構似合ってるわね~。」



一通り私を眺めたあとで、

どこから取り出したのか知らないけれど。


大きめの袋を両手で広げて微笑んでくれたわ。



「制服は洗濯してあげるからここに入れてね。」



…あ〜、なるほど。


…そのために用意してたのね。



「あ、いえ…。そこまでして頂かなくても…」



気を使ってもらってばかりで遠慮してみたんだけど。



「遠慮しなくても良いのよ。」



彼女は半ば強引に制服を奪い取って、

袋の中に詰め込んでしまったわ。



「あ、ありがとうございます。」


「良いの良いの。」



優しく微笑んでくれる女性の笑顔はまさしく天使ね。



ここがギルドじゃなくて病院だったら、

絶大な人気を得られるんじゃないかな?



もちろん受付嬢としてギルドで働いている姿も、

どこからどう見ても完璧な美女に見えるけれど。


立ち振る舞いが完璧で非の打ち所がないのよ。



声も穏やかで心地良さを感じるの。



これはもう女性としての格がどうこうじゃなくて全く次元が違う感じ?



それぐらい素敵なお姉さんだからこそ疑問を感じてしまうのよね〜。



…結局、誰なの?


…こんな凄い人、全然知らないんだけど?



全く心当たりがなかったのよ。



でもね?



戸惑う私に明るく優しい笑顔を見せる女性の笑顔は、

どこかで見たことがあるような気がするわ。



だけどそれがどこなのかが思い出せないのよ。



…どこかで会ってるわよね?



そんな気がするのに答えがでないの。


ものすごくもどかしい気持ちになってしまったわ。



…どこで会ったのかな?


…って言うか、素直に聞いた方が早いかも?



「あの、今更聞き難いんですけど…。どこかでお会いしたことがありますか?」



素直に尋ねてみるとね。



「ええ、学園で何度か会ってるわよ。」



機嫌を悪くするようなそぶりなんて一切見せずに、

笑顔を浮かべたままで小さく頷いてくれたのよ。



「覚えてないかしら?」



逆に聞き返されてしまったことで慌てて頭を下げてしまう。



「…す、すみません。覚えてないです。」


「ふふっ」



即行で謝る私を見て微笑んでくれたのよ。



どうやら怒ってないようね。


それどころか穏やかな声で自己紹介をしてくれたわ。




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