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第26話 神界

今回は神界側の話です。

でわ、第25話をどぞ!


 この世界の種族は大きく分けて三つあります。


 私達神々と下界にいる者たち、そして私たちよりはるかに前に生まれられた竜種と龍種があります。


 私たちはある戦争で勝利し、あの方(・・・)により力を頂きました。


 今でこそ神ですが、最初は下界の物と同じ人族だったのです。


 その次に力のおかげで亜神となり、神へと昇華しました。


 その後に下界の者を生み出したといっても過言ではないでしょう。


 では、竜種や龍種はどのように生まれたのでしょうか。


 これにはいくつかの説がありますが、有力なのはあの方(・・・)自らがお創りになられた存在であるという説、そして外界の者ではないかという説です。


 私たちでもあの者たちに逆らえば消されることは目に見えているでしょう。




 下界ではたくさんの者達が私に祈ります。


 この世界は私が管理しているのです。


 あの方(・・・)が私に授けてくださったこの世界と力。


 私は守らなければならない。


 敵はいます。


 魔神、邪神、災厄などです。


 その者達からこの世界を守り、正すのが私の管理者としての役目です。


 あの方(・・・)からのご寵愛を頂くために。


 ずっとそう思い続けてきましたが今では何とも思いません。




 あの方(・・・)は全てが完璧でした。


 しかし、それは過去の話。


 この世界においてあの方(・・・)に欠点ができました。


 それは魔物を生み出してしまったことです。


 魔物とは読んで字のごとく魔の物です。


 我ら神々にも敵意を受けると同時に下界の者にも影響があります。


 これは断じて許されることではありません。


 私はあの方(・・・)に何度も訴えかけました。


 しかし、返ってきた言葉は「どうすることもできない」だったのです。


 失望しました。




 現在私はなんとか元の世界に戻そうと対策をしています。


 しかし近年、世界の各地に迷宮というものが出現してきています。


 原因はまだ調査中ですが、下界では大混乱らしいのです。


 私に祈りをくれる下界の者たちから聞くに易しいものもあれば鬼のように難しいものもあるそうです。


 これは攻略に時間がかかると思われます。


 迷宮については現状何の情報もそろってはいませんが、早急に解決したい問題でもありますね。




 それをするには順序というものがあります。


 まずこの神界に穢れた魔物が入ってくることを防ぐために結界を張らなければなりません。


 結界を張るには莫大な魔力と技術が必要になります。


 技術面には何の心配もありません。


 私が自ら張るのですから。


 心配なことは魔力の方です。


 この結界に必要な魔力は私や他の結界士の方の魔力をお借りしても半分にも満たしません。


 これでは結界が張れなくなってしまいます。


 しかし、何も心配する必要はございません。


 有り余る燃料があるのですから。


 この燃料は次の結界を張るまでに最も良い状態で力を蓄えておく必要があります。


 少し間違えると暴走して使い物にならなくなってしまいます。


 そうしないように気を付けて運び、燃料にするのです。


 この燃料が見つかったのはつい最近の千年前です。


 神殿に気づくとあったらしいのですが、廃棄になった後私がこの中に莫大な魔力があると気づきました。


 それ以来私はこの燃料を使っています。


 使い勝手がいいのですが、必要な燃料より内部魔力が下回っている場合があります。


 その時は二つに増やすか、この神界の真下にある島―――絶縁島に廃棄処分をします。


 下界の者にしてみれば恐ろしい島でも私たちにとってはごみ箱でしかないのです。


 あそこには竜種や龍種も多数存在しますが、こちらから何もしなければ敵対することはありません。




 話が逸れました。


 結界ですね。


 今回は良い濃度の魔力を持った燃料を用意したとの報告がムナ大神官より聞いています。


 これでより強度の高い結界が張れることでしょう。


 これでやっと迷宮案件に集中できるというものです。




 結界は私を含めて十二名で行います。


 魔方陣の中心に私が立ち、その隣の魔方陣の中心に燃料を置き、十一名の結界士で取り囲み発動させます。


 結界は順調に張っていました。


 燃料から吸い出される莫大な魔力を私が操作し結界の術式に組み込んでいくのです。




 しかし、問題が発生しました。


 燃料である異人の脱走(・・・・・)です。


 暗示により身動きはできないはずでしたが、術式に取り込まれるうちに暗示の魔力も吸い込まれていったのでしょう。


 私はすぐに神官騎士に捕縛を命じました。


 これは稀に起きることですが、今起きられては困ります。


 これで見つからなければムナを大神官から神官長に落とす必要があります。


 早く見つけなければ……。












 見つかったという報告が入ったのは脱走してそう時間がかかりませんでした。


 騎士四名で捕縛し、それでも逃げるようなら暗部に頼り殺してしまうほかありません。


 殺せば質は落ちるので頑丈な結界は張れなくなるでしょう。


 それは避けたいのですが…。


 そうも言ってられません。


 騎士の方々急いでください。





「アルテナ様!!ご報告します!」




 下着のみで武器も武具も持っていない四名の神官騎士が神官騎士長に連れられて報告に来ました。


 顔色は良くありません。


 逃げられましたか…。




「突如魔物が現れ異人を守り逃走しました!!依然見つかっておりません!!」




 この者は何を言っているのでしょうか?


 魔物?


 この神界に?


 魔物を妨害する結界を張っている状況といえども結界は常時張り続けているところに重ね掛けをするのです。


 この結界をもし越えてきたとしても神界であるこの島にはあの方(・・・)自らの恩恵により聖域となっています。


 この聖域に入れるとしたらそれは『災厄』『魔王』『魔神』『邪神』などがあげられるでしょう。


 しかし、そんなことはあり得るはずがないのです。


 下界でも確認された形跡はありませんし、尤も私の世界なので自然に発生するとは考えられません。


 進化ならあり得るかもしれませんが………。




「どういうことですか!!?」


「は!おい!説明しろ!!」


「はは、はい!!俺たち四人が異人の足の腱を切るとそいつは川の中から飛び出してきました。突然のことに驚き戸惑いましたが、魔物の類かと思いアルテナ様の加護を付与した剣で切ったのです。しかしその魔物には一切の傷がつかず何度攻撃しても無意味だったのです」


「その魔物は何を思ったのか食って掛かりましたが、倒せるだろうと思い攻撃しました。すると突如として俺の持っていた剣と防具が土や燃えカスのように崩れ去り、この姿となってしまったのです」


「以上が事の顛末だそうです」


「……分かりました。下がってよいですよ」


「「「「「は!!」」」」」




 まずいことになりましたね。


 騎士自身ではなく身に着けている物のみを破壊したということはそれなりに知能があるということです。


 この結界を越え、それなりに知能を持つ魔物ともなれば最悪の事態も想像しなければなりませんか…。




「アルテナ様!!ほ、報告します!!!!」


「今度は何ですか!!?」


「神界北部の広場に龍種が出現しましたぁ!!!」


「何ですって!!?すぐに案内しなさい!!!」


「はははは、はいいいぃぃ!!」




 何が…?


 一体何がこの神界で起きているというのですか!!?


誤字脱字や矛盾点などが見つかりましたらどんどんお願いします。

あの方とはどの人のことを言ってるんでしょうか?

ワカラナイデスネ~?

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