そういう診療科ではない!(A大学病院・血液内科 無雑医師の記録)
血液内科の無雑です。
いつものように、静かな病棟の朝でした。
春の陽気で白血病の患者さんも一時の安寧を楽しんでいた、そんなタイミングで、あの二人がやって来ました。
そう、「例の研修医」です。
「先生!今日からよろしくお願いします!」
やたら元気な若手コンビ、研修医Kと研修医M。履歴書では優秀、実習評価も申し分なし。だけどこの二人…なぜか空気が妙に重い。
午前中に病棟を案内し、午後は患者さんのラウンド。順調…かと思いきや、
Kくん:「先生、あの患者さん、目が虚ろですね」
Mくん:「なんか…嫌な予感がします」
まるで**“フラグ建設工事中”**みたいな発言を残し、2人は去っていきました。
その日の夜。
一人の高齢患者さんが急変。しかも、Kくんが指摘した患者さん。
無雑「…いやいや、そんな偶然あるか?」
と思いながらも、なんか嫌な胸騒ぎ。
案の定、次の日も急変。今度はMくんの「嫌な予感」が当たった。
無雑「…ちょっと、T看護師長、最近多くないですか?」
T看護師長「先生、申し上げにくいのですが…2人が来てから、確実に病棟の空気が…不穏です」
ある夜勤、看護師Bが耳打ちしてきた。
B看護師「先生…2人がナースステーション通った直後に、モニター鳴ったんです」
無雑「偶然でしょ…」
いや、もうね、連日連夜、急変に死亡。1ヶ月で計7人。しかも2人同時の時まであった。
E医師「…これは連鎖じゃない。呪いだよ」
F医師「彼らは、"死神のインターン" って呼ばれてるらしいよ、裏で」
G医師「うちの病棟、ホラー映画の舞台みたいだね☆」
Kくん:「先生、血液内科って…やっぱり大変ですね」
Mくん:「こんなに患者さんが亡くなるなんて。白血病って、本当に厳しい…」
その瞬間、我慢していた無雑は叫んだ。
「そういう診療科ではない!!」
白血病はたしかに難病だ。でもここまで連続で…いやもうこれは…
「君たちが来てからだよ!!!」
無雑の叫びが病棟にこだましたその時――
天井から看護記録用紙の束が「パサッ」と落ちてきた。誰も上にはいない。
不思議なことに、研修が終わった瞬間から、病棟は嘘みたいに静かになった。
急変は一切なし。平穏そのもの。患者さんもなぜか元気に笑うように。
T看護師長:「まるで…厄が払われたみたいですね」
無雑:「次の研修医、普通の人でありますように…頼むから……」
本当にこんなホラーな感じではないのですが、ある研修医の先生達が来ていた期間がすごく大変だった…。
2人がいた期間は急変とステルベンの連続で、「こんなに大変なんですね」と言われて「そんなことはない!君たちが来てからだよ!」と思わず叫んだのは本当のことです。
いなくなってからいつもの感じに戻ったので、そういう特性の研修医なのかなと思いました(2人とも人がなくならないような診療科に行ったので、今は大丈夫だと思います)。




