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22/25

今後どっちとも関わらんどこと決めた。

信楽兄弟の話が思ったより長くなりそうだ…。曜日ミスりました、すみません(O.O;)(oo;)




 昼休み、日直の仕事で数学の課題ノートを集めて抱えると数学の先生のいる職員室へ廊下を歩いていた。

 クラス全員分となると量も多いし少し重たくて面倒だなと思っていたら前方から歩いてきた生徒とぶつかった。



『!すいません…!』

「あ、ごめんなさい!」



 持っていたノートの大半が床に落ちて散らばる。

 あーあ、と思っていたら相手は慌てた様子で拾ってくれた。

僕も腰をかがめて拾い上げる。



「本当にごめんなさい!

前見てなかった僕の責任です」

『いや、こちらこそ不注意ですみません』



 申し訳なさそうに謝ってきた生徒は見た感じ優しそうな好青年といった人だった。

 背が高く、特別かっこいいわけではないが愛嬌のある人好きされそうな見た目をしており、最近目にする顔面の濃さが良い意味で緩和された気がした。



「えっと、天使李生先輩ですよね?」



後輩だったのか。

 普通に名前を当てられて『(一年にも名前知られてるのか…)』と内心遠い目をした。



『あ、うん』

「僕、信楽契です、よろしくお願いします!」



 にこっと柔らかい笑顔を浮かべる姿はどう見ても癒し系。

って、待って……しがらき、信楽?

 信楽という名字を聞いて浮かんだのはチャラ男、じゃなかった信楽有馬だ。

 僕の顔を見て察したのか信楽君は笑顔のまま言った。



「兄は天使先輩と同じ2年生の信楽有馬です!

兄と先輩はたしか仲が良いと聞いていますが…」 



…やっぱりアレの弟だったか。

 あのチャラ男からこんな真面目そうな弟が誕生するとは。

 信楽君はキラキラした目でこちらを見てくるけど僕ははっきり答えた。



『別に仲よくはないね』



 ズバッと言ってのけると信楽君は目を丸くした。

 向こうがどう思ってるのかは知らないけど僕としては付き纏われているだけである。



「…なんだ、兄さんの妄言か」



 ボソッと何か呟いたが一瞬変わったオーラに気づいた僕はコイツも何かありそうだなと思った。

あの兄にして、この弟ということだろう。



「ノート重そうですしお手伝いしますよ」

『え、ありがとう』



 拾っただけではなくさらっと半分持ってくれた信楽君。

 やっぱ好青年って感じで裏があると思いたくないな、人間不信になるて。

そのまま信楽君と肩を並べて廊下を歩く。

 信楽君は人当たりのいい笑顔を浮かべて話しかけてくる。



「天使先輩ってとても綺麗ですよね、美容とか気を遣われてるんですか?」

『え、うーん、瀬尾…友達からは煩く言われるから最低限…?』

「ご友人のアドバイスちゃんと聞いてるのえらいですね」

『そうかな…』



 瀬尾は「おまえの顔面には俺の萌えがかかってるんだ!ケアしろケア!!」と美容グッズを押し付けてくるのだ。

 アイツの萌えなんて毛ほどもどうでもいいんだが貰えるものは貰っている。

 信楽君はにこにこして話すので初対面とは思えないくらい親しみやすかった。

コミュ力Level100なのかな、きっと。

 コミュ障Level100の僕に分けてほしいくらいだよ。



「契…?」

「あ、兄さん」



知ってる声の方に顔を向けると信楽有馬がいた。

うわ、出た。

信楽君を見る信楽有馬の目は黒く淀んでいる。

 ハイライトないし見てて怖いので思わず逃げたくなった。

…これもしかしなくても信楽兄弟仲悪い??



「…なんで契が李生ちゃんといんの」

「僕が天使先輩にぶつかってノート落としちゃったから運ぶの手伝ってるんだよ」

「そんなん俺が代わる」

「僕が悪いんだから代わらなくても大丈夫だよ?」



 信楽有馬はイラついた様子でピリピリしてるのに信楽契は朗らかな様子でにこにこしている。

2人の温度差に挟まれてる僕は風邪を引きそう。

 一方的に信楽有馬が弟嫌ってる感じか?とも思うがここまでの感情を向けられて笑ってる信楽契にもなんか異常を感じる。



「そろそろ昼休み終わっちゃうから行くね、行きましょ天使先輩」

『あ、うん』



 信楽有馬の人呪い○しそうな目が向けられているのに気にした様子もなく僕に声をかける信楽君が内心恐ろしかった。

 何を言えばいいのかわからなかったから信楽有馬へは特に言葉はかけず信楽君と急ぎ足で職員室へ歩いていった。



「…また奪うなんて、絶対許さない」



 去り際信楽有馬からポツリと吐き出された言葉呪詛は聞かなかったことにした。

 職員室に着く前に僕は気になってつい聞いてしまった。



『…あのさ、信楽…、有馬と仲悪いの?』



 信楽君は目を丸くすると困ったように頬を掻きながら言った。



「僕は仲が悪いとは思ってないです」



 けど、と付け足して、眉を下げながら悲しそうに言った。



「昔から兄は僕のことを嫌っているんです」



自分は嫌ってないけど兄は自分を嫌っていると。

 …うーん、なんかもっとめんどそうな関係してる気がするんだけどなぁ。

 そう思ったものの、あまり他人事に口突っ込むのもよくないかとそれ以上の追及はやめておいた。

とにかく。

今後どっちとも関わらんどこと決めた。




契「李生先輩って思ったより小柄なんですね(180cm)」

『おまえがでかいだけだわ(165cm)』

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