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ほんと嵐みたいな存在だな。

生徒会の全員と主人公を絡ませていってますが、生徒会やっぱ個性強いな…(´・ω・`)




文化祭騒動から数日後。

 瀬尾が昴によって退院して早々病院に叩き込まれた結果、僕は1人行動していた。

 …のだが、生徒会に絡まれる頻度が何故か上がった。



「一緒に食事しないか?」

『僕1人で食べるのが好きだからごめんね』



会長からは食事に誘われるし。



「雛斗が好きなものを教えなさい」

『自分で聞けばいーじゃないですか』



副会長からは雛斗のことで詰められるし。



「李生ちゃん付き合って~」

『僕の恋愛対象は女性だから無理です』



信楽からは目を合わせる度に口説かれるし。



「李生、寝癖ついとるよ」

『えっ、どこ?』



柊は…まぁ普通に話しかけられるくらいか。

生徒会で話してないのは一年の双子くらいだ。

 どうか出会いませんように、と心底願っていたら。


昼休み、事は起こった。


 たまたま中庭を歩いていたらベンチで膝を抱えるオレンジ頭を見つけたのだ。

 たしかあれって生徒会の双子の片割れだよね?

 名前どっちがどっちがわからないけど、瀬尾がオレンジは元気いっぱいの方だと言ってたのを思い出して首をかしげる。

なんかしょんぼりしてて元気なさそうだな。

その姿は宛らしょげたポメラニアンみたい。

 気になるけど話しかけたら絶対面倒なことになるとわかっていたので目の前をスルーして通りすぎようとした。

 すると、制服の裾をオレンジに掴まれてギョッとする。



「李生先輩」

『…何?』

「優しい先輩なら後輩の悩み聞いてくれるよね?」

『えぇ…』



 まさかのほぼ初対面の僕にお悩み相談会始めるつもり?

?ついてるけど断らせないようにしてるよね。

 そして敬語ないんかい、まぁ別に気にしないけどさ。



『そもそも君の名前知らないんだけど』

「えっ、百君のことは知ってたのに!?」



オレンジはショックを受けていた。

百…あぁ、柊か。

柊はたまたま覚えてただけなんだけど。

 なんで僕が柊の名字知ってたのを知ってるんだ、このオレンジ。



「僕は東雲夕、覚えてよね!」



 腰に手を当てて「わかった?」と言う東雲に僕は黙って頷いておいた。

 やばい、東雲夕がキャンキャン吠えるポメラニアンにしか見えなくなってきた。

 僕より数センチは高いはずなのに小型犬に見えるのはバグだろ。

落ち込んでたのが嘘みたいに騒がしい東雲夕。

 なんか元気戻ったみたいだしもう教室戻っていいかな?

 制服の裾も離されたし、と止めていた足を動かし始める。


 

「ちょっと!悩み聞いてよ!」



また僕を引き留めてはわめき立てる。

 我が儘放題してる東雲夕に僕はいい加減堪忍袋の緒が切れた。

 敬語使わないのは気にしないとは言ったけど年下が年上に舐めた口聞いて横暴するのは見過ごせない。



『聞いてください、でしょ?』


 

 冷めた目でパシンとそう言い放つと東雲夕はピャッと肩を震わせプルプルしていた。

怯えてるポメラニアン…。



『僕は君より年上なんだから敬語使えなくても言い方を考えろ、いいね?』

「っ、わ、わか、りまし、た」



 今まで横暴を尽くしていた東雲夕にはろくに叱ってくれる人もいなかったのだろう。

 威圧する僕に東雲夕は身体を縮めると怯えたように返事した。



『で?僕に聞いて欲しいの?欲しくないの?』

「!聞いてほしい、です」



 キラキラと目を輝かせて僕を見上げるポメラニアン()を跳ねのけることなんてできず、仕方なく東雲夕の隣に座ることにした。



『何があったの?』

「…オレさ、由良と喧嘩したの」

『え、それだけ?』

「それだけじゃないもん!

 由良がなんで怒ってるかもわからないし、話しかけないでって言われちゃったし」

『ふぅん、なるほどね』



片割れと喧嘩して落ち込んでた、と。

 会長の公開告白のときもいたけど仲良さそうだったのにね。



『心当たりは?』

「えっと…勝手にプリン食べたのと、朝遅刻寸前まで起こされても起きれてないのと、教科書借りパクしてたのと…etc.」

『今からでも土下座してきたら?』



出るわ出るわ、心当たりの数々。

よくそれで怒ってる理由わからんとか言えたな。

いっそ東雲由良が可哀想に思えてくる。

そんだけされればぶちギレるのも当たり前では? むしろそれまでよく耐えてたな? 

 僕だったらキレ散らかして顔面に飛び膝蹴りしちゃいそう。

 土下座だと言う僕に東雲夕は肩を落としてしょぼくれる。



「うっ、でも今まで許してくれてたのに…」

『仏の顔も三度までって言葉知ってる?

 ずっと不満が募っていってたらそりゃ爆発するに決まってるでしょうが』



 東雲由良がどのタイミングでプッチンプリンしたのかは知らないがあんだけやらかしてれば遅かれ早かれ現状に至っていただろう。

 それに、身内だからって何でも許されると思ったら大間違いだ。

 他人の僕からしたらあまりに東雲夕の我が儘さにドン引きだからね。



「…土下座するしかないのかなぁ」



 悩みながらポーズを練習してる東雲が少し憐れに思えてきた僕はふとある情報を思い出した。

 そう言えば、瀬尾が流してきた余計な生徒会情報の一つに東雲由良の好物があったな。

でもそれは公開されていないと言っていた。

 まぁでも教えたからと言ってバカ正直に教えた人のことを話すヤツはいないだろ、と口を開いた。 



『甘いもの、献上して謝りな』

「えっ、でも由良甘いもの好きじゃな…『わかった?』…はぁい」   



 東雲由良は甘いものが嫌いだ、というのが周りの認識のようだが実は違うことに誰も気付いていない。

 まぁ瀬尾の情報がなきゃ僕も知らなかったんだけどね。

 東雲夕は納得いってなかったようだけど反論はせず東雲由良に献上する甘いものを求めて購買へバタバタ走っていった。

東雲夕って。

ほんと嵐みたいな存在だな。




夕「ごめん、由良!(プリンを差し出す)」

由良「…いーけど、なんでプリン?」

夕「李生先輩が言ってた(*'▽'*)」

由良「…ふーん」

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