第7話 忘れてた
明日、校外学習か。高校では毎年あるんやな。
授業にも慣れ始めた生徒が多くなり、城洛高校では校外学習の前日となっていた。
――ピロン
ん?葵音からか。
「明日、一緒に行かない?時間は――」
「おけ、じゃあいつも通りに待っとくわ」
あんまり行き方分からんかったし、ちょうど良かった。
◇ ◇ ◇ ◇
次の日、咲翔は外に出ていた。
…………ねむ。夜遅くまで、勉強するんじゃなかった…………。
そういえば、体操服持ってきたよな…………?
…………よし、持ってきてる。
横から、朝早いにも関わらず、車が通り過ぎる音が聞こえてくる。
大通りとはいえ、この時間帯やのに車多いな。
…………あっ!?葵音と行くんやった!!
咲翔は、ポケットからスマホを取り出した。危うく落ちそうになる。
「ごめん、今大通りにおって、すぐ戻る」
やばい、なんで忘れてたんや…………。
咲翔は、走って来た道を戻った。
こんな、遠かったっけ…………。
「はあはあ………………。ごめん、完全に忘れてた」
「…………そ。大通りで待ってたら良かったのに」
「ずっと、ここで待ってると思ってさ…………」
「…………まぁいいや。早く行くよ。ただでさえ遅れてるんだから」
「…………うん」
やばい、完全に怒らせた…………。
バカすぎやろ、俺…………。
◇ ◇ ◇ ◇
集合場所に到着するまで、2人は喋らなかった。
それでも、距離だけはいつも通りだった。
「…………咲翔」
咲翔から返事はなかった。
「…………咲翔!!」
「え、あ、どうしたん?」
咲翔は、体をピクリと跳ねさせた。
「……なんで、気付かなかったの?」
葵音は、入学式の時のように頬を膨らました。
けれど、いつもの拗ねた顔とは少し違って見えた。
「ご……ごめん。ボーッとしてた…………」
「ちゃんとしてよ。班長なんでしょ?」
「……うん。気を付ける」




