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普通の大学教授の祖父だと思ってたのに  作者: 綿ダッコ
第5章〜再出発〜

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第53話 お願い

 「…………でも、俺はどっちも守りたい」


 俺のことを思ってくれるのはうれしい。けど、全部守ってみせる。


「…………咲翔、じいちゃんのワガママをどうにかしてくれるのはうれしい。だがな、大人の世界は厳しいんや。もし、失敗したらじいちゃんたちでも守ってやれん」


「…………お父さんの言う通りよ。私たちはあくまで、現学長とその家族ってだけ。前学長には逆らえないの」


「…………」


  分かってる。分かってるけど…………、


「…………だったら、私なら良いんですよね?」


「「「え…………?」」」


「私は、杏堂家の人間じゃないです。でも、大事な…………幼馴染です。だから、私が交渉します」


「でも、葵音ちゃんは…………」


「分かってます。でも、咲翔をほっとけないんです」


 咲翔が動けないなら、私が動く。絶対に、咲翔の願いを叶えてあげたい。…………それが、私のためでもあるから。


「どうか、お願いします。私も戦わせてください」


 手が、震える。本当は、怖い。けど、咲翔と戦うなら、大丈夫。


「俺からも、お願い。これだけでいいから、意見を尊重して欲しい」

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