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普通の大学教授の祖父だと思ってたのに  作者: 綿ダッコ
第5章〜再出発〜

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第51話 覚悟

 「葵音、どうすれば交渉出来るかな…………」


 …………聞いてしまった。自分だけで解決出来るならしたかった。けど「協力させて」、この言葉に甘えてしまった。


「…………交渉、してくれるの?」


 葵音の声は広い部屋に響かないほど、静かだった。

また、だ。声が喉に張り付いて出てこない。


「…………出来るなら、あいつになんか会いたくない。けど、会わないと」


 空気が、重い。


「…………私のことは話したの?」


「…………話してない」


 話せない。葵音に何か危害が加わるぐらいなら、強引にでもこっちの要求を飲ませる。


「…………じゃあさ、私のことも話そうよ。もしかしたら、それで心変わりしてくれるかもしれないじゃん」


「でも、葵音に何かあるかもしれんで…………」


 俺は…………、


「葵音に何かあって欲しくない。葵音の人生が壊れるぐらいなら、俺の人生を壊す」


「そんなの、ダメ。…………一緒に、居たい」


 葵音…………、


「…………本当に、言っていいのか?」


「うん、それで状況が変わるなら」


「…………分かった。話してみる」


「次からは、私も会う。咲翔の家の問題かもしれないけど、私にも関係あるから…………」


 …………巻き込みたくなかった。けど、葵音がこう言ってくれてるんや。それを断る方が、良くない。


「…………ありがとう、葵音」

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