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普通の大学教授の祖父だと思ってたのに  作者: 綿ダッコ
第3章〜危険信号〜

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第32話 文化祭2

 机の上を片付けていた。葵音と奈緒音が座っていた席。リハーサルでした時より、片付けやすい気がする。


「咲翔、キッチンと交代する?」


「え、別に大丈夫やけど…………」


「どうせ、俺もうすぐホールやし」


「そ、そう…………?」


 キッチンとして使っている隣の教室に移動した。冷たい物が多いから、エアコンがさっきの教室より涼しい。


「あっ、咲翔こっち手伝って」


「……おっけー」


「咲翔くん、最近疲れてない?今度は全教科満点目指して寝不足とか?」


 期末テストの時に隣の席だった女子に話しかけられた。何とか、平常心を保つのに必死だった。


「……まぁ、全教科満点は目指してるけど、寝不足の原因ではない」


「ふーん。もうすぐ休憩でしょ?」


「うん」


 数十分後、咲翔は休憩に入っていた。


 ようやく終わった…………。時間経つの、遅かった気がする。

…………今日の仕事はこれで終わりか。


 咲翔は、1組の前まで来ていた。


 …………あれ、いつの間に1組の前まで来てたんや?

でも、来ちゃったしな…………。


 咲翔は、その場で2分ほど迷っていた。 


でもなぁ…………。いや、入ってみよ。


「お、おかえりなさいませ。ご主人様」


 接客担当は、大正時代のような袴を着た葵音だった。葵音に案内され、窓際の席に座った。


「……ご注文が決まりましたら、お呼びください。ご主人様…………」


 …………はっず、これ。葵音は相変わらず、似合ってたし、周りはグループばっかりやし…………。

…………現代のメイドカフェらしいメニューばっかりやな。流石に、普通のメニューぐらいあるやろ…………って、ない!?

せめて、この中でも恥ずかしくないやつは…………これ、かな?


『アツアツ、ロシアンルーレットたこ焼きwithメイドと勝負!!』


 普通…………では無いけど、これやったら恥ずかしさは和らぐはず…………。


「す、すみませーん」


「……ご注文はお決まりですか。ご主人様」


「……『アツアツ、ロシアンルーレットたこ焼きwithメイドと勝負!!』をください」


「……分かりました。すぐにお持ちいたします」


 きっと、大丈夫。何も無い、はず…………。


「……お待たせしました。『アツアツ、ロシアンルーレットたこ焼きwithメイドと勝負!!』です。この6つの中で、1つだけワサビの入ったハズレがあります。じゃあ、さく…………ご主人様からどうぞ」


 咲翔は、真ん中のたこ焼きを口へ運んだ。


「…………辛!?」


 咲翔は、紙コップに入った水を飲み干した。


「……お水持ってきます!!」


 葵音は、すぐに水の入ったペットボトルを運んできた。


「…………ふう」


 まさか、1発目からハズレを引くとは思わんかった…………。運悪すぎやろ。


「……いってらっしゃいませ。ご主人様…………」

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