第30話 戦じゃー!!
こんなことになるなら、いっそのこと打ち明けてしまうか?
落ち着いた咲翔は、家に帰り、自室に籠もっていた。
その方が、俺にとっても葵音にとっても…………いや、葵音のためにはならんな。
誤解は解けても、不安にさせてしまう…………。
俺はどうすれば良いんや…………。
次の日、どのクラスも明日の文化祭に向けて、練習していた。
「では、3大接客用語の復唱練習をします!!1つ目、『よくぞお戻りになれました…………!!殿!!』」
「「よくぞお戻りになれました…………!!殿!!」」
1年3組は、客を城主に見立て、家臣として接客する『城主カフェ』をすることになった。
文化祭実行委員長の声に合わせ、クラスメイトたちが復唱する。
「2つ目、『今すぐ、お茶をご用意いたしまする!!』」
「「今すぐ、お茶をご用意いたしまする!!」」
「3つ目、『勝ち戦じゃーー!!』」
「「うおーー!!」」
「はい、完璧。…………ぶふっ」
「委員長、何笑ってんの(笑)」
クラス中が、笑いに包まれた。そんな仲睦まじい教室だった。
「じゃあ、明日の売上目標、1億達成するぞー!!」
「いや、無理やろがーい!!」
泰斗が、コテコテの漫才のようにツッコむ。
「「おー!!」」
クラス中の士気は、最高潮に達していた。
「(…………咲翔、大丈夫か?)」
泰斗が声をかけてくれた。けど、返事をするのに時間がかかった。
「(…………うん。大丈夫)」




