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普通の大学教授の祖父だと思ってたのに  作者: 綿ダッコ
第3章〜危険信号〜

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第28話 変

 …………葵音。


「咲翔、今日ずっと変じゃない?」


 最寄り駅まで歩き出した。いつもの道…………な、はず。


「……そうか?」


「絶対そう。私のこと呼んでみて」


「あお…………新口」


「ほら、やっぱり。私のこと、名字呼びしてる。今まで、咲翔にされたことないのに」


「…………」


 声のトーンが低い。校外学習で聞かれた時よりも更に低い声。


「…………私、夏休みのとき何かした?」


「……何もしてない」


 葵音の方を見れない。見ないといけないのに…………。


「じゃあ、なんで急に名字呼びになるし、距離取るの?」


 葵音は、距離を詰めた。咄嗟に避けてしまう。


「ほら、そうやって避けるじゃん。いつもならそんなことしないのに…………」


「…………言えん」


「…………もしかして、私のことキライになったの?」


 葵音の目には薄い涙の膜が張っていた。咲翔は、目を見開いた。


「いや、そんなことは…………」


「絶対にそうじゃん!!夏祭りのとき、これからも幼馴染でいてくれるって言ったのに…………本当、最低!!」


「あっ、ちょっ…………」


 葵音は、駅に向かって走り出した。


 咲翔、私のことキライになっちゃったの…………?

あれだけ、カッコよくて、側にいてくれるって言ってたのに…………。それに、奈緒音も懐いてたのに…………。

なんで、急に距離を取るの…………?


 気が付いた頃には、駅のホームに立っていた。

葵音は、カバンを地面に置いた姿勢のまま動けなかった。


 なんで、なんで…………。

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