第19話 お泊り会
片付けを終えた咲翔と葵音は、1階に降りていった。
「お久しぶりです。昼ご飯までありがとうございました」
「いいのよ。それぐらい」
「そうだぞ?咲翔くんは、家族みたいなもんだからな!!」
「はは…………」
おじさんも、ぜーんぜん変わってないな。小6の記憶のままや。
「まさか、泊まってくれるなんてな」
「すみません。ご迷惑おかけして…………」
「いや、迷惑なんかじゃないぞ?むしろ、嬉しいぐらいや」
いや、どういうこと?お世辞か?
「……ありがとうございます(笑)」
「今更、改めなくて良いんだぞ(笑)」
葵音の父である家昌は、咲翔の肩を組んだ。
布団を敷いていた葵音と奈緒音が2階から降りてきた。
「あっ、パパだけズルい〜」
「もう、お父さんも奈緒音も、咲翔が困ってるじゃん…………。咲翔、私の部屋に布団敷いたからね」
「咲翔くん、ごめんね。ちょうど、いつもの客間が物置きになって使えないの」
「あっ、そうなんですね」
5人で夕飯を食べた後、ゲームをしていたらあっという間に22時になっていた。おじさん、おばさん、奈緒音は寝室へ、葵音と俺も葵音の部屋へ、入った。
「…………葵音、布団の横にあるぬいぐるみは何?」
「何って、抱き枕あった方が良くない?」
「いや、こっち向いてて視線が怖いねんけど」
布団の横にあったぬいぐるみは、咲翔の身長の半分はあるであろう大きさであった。
「え〜、そう?」
「悪いけど、そっち向いといてね」
咲翔は、優しく向きを逆方向にした。
「そのシャツ、彼シャツって感じだね(笑)」
「彼シャツみたいに言わんといてくれる?」
「咲翔って、メンズの服じゃなくても似合うよね」
「そう?俺からしたら違和感しかないけど…………」
「似合ってるよ。あっ、ファッションショーしちゃお!!」
「へ?」
「例えば――」
「いやいや――」
その後、ファッションショーは0時になるまで続けられていた。
ようやく寝れる…………。というか、こんなはしゃいでても、奈緒音とかが起きんかったんが不思議でしょうがない…………。
「じゃあ、電気消すね」
「うん」
…………疲れてるはずやのに、寝れん。葵音は――
逆を向いたままやな。動いてないし、寝たんかな?
まぁ、いいや。知らん間に寝れるやろ。




