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神薙 ~日本神話×ロボット。怪獣を救う神機の物語~(50話達成!)  作者: さく


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17話 ライバルとの因縁 17-4

豪にデータが送られてくる。

「種…。

しかし、こんな小さいものをどうしろって言うんだ!」

武尊は根を斬り伏せる。


真・神機も根を斬り伏せていく。

根を掴んで幾つもの根の対処をする。


澪は目を瞑って祈っていた。

(種…。)

根を辿って、中を見る。


「これね!」

澪が目を開ける。

澪が見たものが、凪の前に映し出される。


コクピットの中。

シートに種が埋め込まれて、根が生み出されている。

その根が不気味に蠢く。


凪が澪と目を合わせる。

澪は静かに頷いた。

その瞬間、凪の脳裏にミズホノメの記憶がよみがえる。


「これは…!」

それは御母様の記憶。

大穴の先にいる。

ミズホノメが怪獣を生み出す姿に酷似していた。


息を呑む。

そして、実感する。

(御母様…。)


真・神機は掴んだ根を斬り伏せる。

「僕たちは行かなくちゃいけない…。」


澪も考えていて言えなかったことを凪が言う。

御母様がいるところ。

御兄様の死に関わったトラウマの場所。

大穴の先。


「うん…。」

澪は目を伏せた。


「でも、まずはコイツの対処だ!」

根を斬り伏せる。

これをどうにかしないといけない。


武尊が根にとらわれる。

「くっ…!また…!」

その根が振りかぶり、武尊を真・神機に放り投げる。


「何!?」

武尊が勢いよく飛んでくる。

凪は咄嗟に両腕を伸ばす。

真・神機は武尊を受け止めるが、その衝撃に耐え切れず二機まとめて地面へ倒れ込んだ。


「ぐっ…!」

二人の唸り声が重なる。

二号機怪獣が近づく。


若雷神が口角を上げる。

ゆっくり二号機怪獣に手をつく。

若雷神から放たれた電気は鞭に溜まっていく。


二号機怪獣が鞭を振り上げて、真・神機と武尊を叩きつける。

「ぐあああああ!」


放電がコクピットを駆け抜けた。




豪の声が基地内に響く。

茜はその声に居ても立ってもいられなくなる。


凛がゆっくりと離れる。

「行って。」

そして、茜を押す。


「もう大丈夫だから。」

凛が痩せ我慢でサムズアップする。


「凛…。

うん!」

茜は走り出す。


(私に何ができるか分からない。)

茜は走りながら、考える。

(でも、やれることをやる!)


基地の入り口。

レイが立っていた。

「行くぞ。」


外にはもうジープがスタンバイしていた。

レイは無言で運転席に座る。

茜は何かが胸にこみ上げた。


凛はふらつき倒れそうになる。

そこに椅子が差し込まれる。


「ゆっくり休んでいなさい。」

軍服の男はモニターに目を戻した。


凛も外を見る。

茜の乗ったジープが戦場に向かって走り出していた。




電気の鞭が二機に振り下ろされる。

「ぐあああああ!」

前回の電撃が思い出される。


「くっ…!」

豪は冷や汗を拭う。

そして、武尊を起き上がらせようとする。


しかし。


「アハハハ!」

二号機怪獣の雷鞭が容赦なく振り下ろされる。


(どうすれば…。)


そこにジープが現れる。

茜はガトリングを二号機怪獣に向ける。

ガトリングが火を吹く。


装甲には傷一つ付かない。

だが、雷をまとった鞭だけは連続する衝撃で大きく弾かれた。


「今度は何!」

若雷神が振り向く。

二号機怪獣の視線もジープへ向いた。


「ヤバ!

行って!」

茜は二号機怪獣を見据えたまま、レイを叩く。


レイは嫌な顔をしつつもジープを走らせる。

動きながらも、茜二号機怪獣に向かってガトリングを放つ。


「あいつら…!」

豪の胸が熱くなった。


豪は武尊を立ち上がらせる。

真・神機も立ち上がる。


豪の視線の先では、茜たちのジープが二号機怪獣に追いかけられている。


「時間がない。どうする?」

豪は凪に通信を送る。


凪にも分からない。

しかし。


「連携でいきましょう!

あの位置ならコクピットは壊すしかない。」

凪は軍服の男ととの約束に心の中で謝りつつ目を瞑る。


「豪さんは射撃は得意ですか?」

凪は作戦を伝えた。




茜はガトリングを撃って、二号機怪獣の気を引く。

二号機怪獣はジープに鞭攻撃を繰り返す。


「くっ…!」

レイはその攻撃を躱しつつ、運転する。


その時、通信が入る。

「茜。俺たちで牽制する!」


武尊が後ろから二号機怪獣を追ってくる。

マシンガンモードに切り替えた。

銃を乱射する。


「今度はあいつか!」

若雷神は振り返る。


「撹乱する!

そっちも撃て!」

レイは豪の言葉に感づいて、武尊の対極に位置するよう走らせる。


二号機怪獣は2箇所同時攻撃に振り回される。

「こっちもあっちも!

あああああ!」

若雷神は怒りで、二号機怪獣から根を大量に吹き出す。


そして、武尊とジープを攻撃しようとする。

「させるか!」

真・神機が上空から斬りかかる。


そして、根を斬り刻む。

素早い剣撃。

根を次々と斬り刻んでいく。


二号機怪獣は剣撃を避けるように後退する。

(前へ!)

凪はさらに真・神機を踏み込ませる。 草薙剣が迫る根を次々と斬り払った。




豪は武尊を真・神機の後ろに位置付ける。

(射撃は得意ですか?)

凪のその言葉が頭を過る。


(そんなに得意じゃねぇ…。

だが…。)

ジープが武尊の横に来る。


茜が双眼鏡で種を捉え、レイがパソコンで分析する。

豪はマシンガンモードからライフルモードに切り替える。


そして、武尊にライフルを構えさせる。

照準が出る。

茜とレイのデータにより、動く標的を捉えるように修整されていく。


(ここで俺が撃ち抜く!)

照準が揺れる。

種がコクピットの奥で脈打つ。


真・神機が剣を鞘に収める。

「え?」

若雷神は驚き、二号機怪獣が動きを止める。


照準が種を捉えた。

「今だ!」

二人の声が重なった。


真・神機は鞘に収めた剣の柄に触れる。

武尊はライフルのトリガーを引いた。


ライフルの弾はコクピットの種を捉え、撃ち抜いた。

「あ!種が!」

若雷神が砕かれた種を見る。

その瞬間、横目に真・神機が踏み込んだのが見えた。

「え…。」


居合。


真・神機の素早い剣撃は若雷神を斬り裂いた。

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