14話 復讐 14-2
凪はスマホのニュースを見ていた。
まだ、怪獣の中の人を救えていない。
何か情報がないかとスクロールしていく。
日も経ち、怪獣事件は落ち着いていた。
今は怪人が現れたことが特集されていた。
『怪人"鎌男"現れる 新たな犠牲者も』
凪はそれを読み進めていく。
今回は人が亡くなっていることもあるらしい。
嫌な事件だと思う。
スクロールする。
「…!澪ちゃん!」
澪を呼び、スマホを見せる。
そこには、防犯カメラの画像が貼り付けてあった。
人型ではあるが、根に絡まっている。
腕には禍々しい鎌を持っていた。
「これって…!」
怪獣の見た目と重なる。
澪と凪は顔を見合わせる。
「それにこの事件、人を傷つけてまわってたあの事件と似てない?」
澪は考える。
怪獣が一ヶ月程出なかった期間。
あの時に現れていた切り裂き魔。
確かに似ていると思う。
「俺行ってみるよ。」
澪は驚く。
「危ないよ!」
凪は俯く。
「知りたいんだ…。
善も悪も受け入れるって言ったから。」
澪に笑いかける。
「それに…。」
凪は空を見上げる。
「怪獣になる前なら…まだ救えるかもしれない。」
澪は俯く。
そして、凪を見る。
「無茶はしないでね。」
「危なくなったら、直ぐに神機呼ぶから。」
澪は強く頷いた。
凪は夜の公園にいた。
公園を散策する。
警戒しながら…。
次にどこに現れるか分からなかった。
なので、目撃情報の多い公園に来てみた。
警察も警戒しているのか、パトカーが多い。
「おい!」
振り向くと警察がいた。
「危ないぞ!この辺りには怪人が出てるんだぞ!」
凪は申し訳なさそうに後ろ頭をかく。
「すみません。
知らなくて…。」
咄嗟に嘘をつく。
少し凪の心に罪悪感が生まれる。
その時。
警察の後ろに光るものが見えた。
「危ない!」
警察の手を引く。
振り下ろされる鎌。
警察が凪を守るように背中に回らせる。
そして、警棒に手をかける。
「怪人が現れた!応援…!」
無線を入れる。
しかし、怪人は待ってくれない。
鎌が振り下ろされたので、警棒で受け止める。
しかし、警棒が紙のように斬られる。
「何…!」
警察は警棒を捨て、拳銃に持ち変える。
発砲。
銃弾を斬る怪人。
「お前は何だ!」
警察が警戒しながら、叫ぶ。
怪人は不気味に嗤うだけだった。
警察の応援がやってくる。
そして、怪人を包囲して拳銃を構える。
怪人は警察を一人ひとり見回す。
そして、鎌を構える。
「逃げろ!」
警察に背中を押される。
凪は後ろ髪惹かれる思いで逃げる。
しかし。
背後で、斬られる音とうめき声が聞こえる。
振り返る。
次々と倒れていく警察。
「やめろ!」
凪は無意識のうちに叫んでいた。
怪人が凪を向く。
「お前、怪獣の中にいた奴だろ?」
凪は警戒する。
直ぐに対処できるように。
「ナゼ…ソレを…。」
怪人が凪を見据える。
「マサカ…!」
怪人の口角が不気味に上がっていく。
「ミツケタ…!」
鎌を構えて襲ってきた。
凪は怪人の攻撃を躱していく。
怪人を見て、軌道を探る。
「何故、人を傷つける?」
後ろに飛び退きながら言う。
怪人は攻撃をやめない。
「ソレが…オレの…よろこびダカラだ!」
的確に急所を狙う怪人。
凪はそれを読んで躱していく。
「そんなこと…!」
説得しようとする。
しかし。
雷鳴。
「私の可愛い子ちゃんを言いくるめないでちょうだい?」
析雷神が現れる。
「お前は…!」
凪は目を見開き驚く。
神機で戦った。
澪が言っていた。
「雷神…!」
析雷神が来たのもお構いなしに斬ってくる怪人。
それを感知して避ける凪。
「あら…私を知ってるの?
何故かしら?」
析雷神の口角があがる。
そして、禍々しい種を取り出す。
「ふふ…。」
それを自分に植え付ける。
「がっ…!」
析雷神の身体から黒い根が噴き出す。
黒い根が析雷神に絡みついていく。
「来なさい!」
析雷神から幾つもの根が伸びる。
その根が怪人へと絡みつき、取り込む。
「さあ…もっと傷つけるわよ。」
怪人は笑いながら根に呑まれていった。
「何…!」
凪は驚く。
怪獣がどうやって生まれるのか?
疑問だった。
そして、その正体。
神機の記憶で見た。
根に取り込まれたミズホノメに似ている。
人型の怪獣に尻尾が生えていく。
禍々しく角が生え、腕に鎌が精製される
二つの悪意が、一つの怪獣になる。
合体怪獣・析。
怪獣が息を吐く。
そして、鎌を振り下ろした。
合体怪獣・析の攻撃を躱す凪。
「くっ…!」
凪は琥珀の勾玉を握る。
そして、祈る。
(澪ちゃん…!)
凪の意志を感じる。
「呼んでる…!
行くよ。神機!」
真・神機は飛び上がる
夜空に一筋の光が走る。
「来い…!」
神機が凪の元へ降り立つ。
胸の勾玉が輝く。
光が凪を包み込み、真・神機のコクピットへと導いた。
析雷神が目を見開く。
「何なの…その姿は…!」
真・神機は静かに剣を構えた。




