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神薙 ~日本神話×ロボット。怪獣を救う神機の物語~(50話達成!)  作者: さく


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5話 悪意の結末 5-1

「くっ!」

凪は怪獣がこれ以上進ませまいと神機を操縦し押し返していた。

しかし、怪獣を止めることができても、水流が止められない。


「先ずは攻撃を止める」

凪は神機に剣を持たせ、発射口を十字に斬る。

怪獣の咆哮。


「どうだ!?」

怪獣に向き直る。

怪獣は一瞬動きを止めたかと思うと、無数の根を出し始める。


「何をするつもりだ?」

怪獣はその一本一本の根からマシンガンのように水を吐き出し始めた。




男は自分を止める神機に怒りを覚えていた。


「どけ!オレハそいつにフクシュウしたいだけだ!」

男の悪意が根に流れて、怪獣生み出す水のエネルギーになる。

男は止められようと、水を発射するのをやめない。


「誰もかれもオレのジャマをする!」

その時、神機で斬られた痛みが走る。


「があああああ!」

「痛い…!痛い…!」


「何で…何で…オレダケー!」


怒りに呼応するように、無数の根が脈動する。

男の悪意がその根へ流れ込んでいく。

怪獣の水が爆発するように四方八方に発射される。




「くっ…!状況が悪化した!」

凪は唇を噛み締めて、空中で怪獣の攻撃を避けていく。

無差別攻撃で町を破壊する怪獣。

それを止める手立てがない。


「ぐあっ!」

避けきれず、怪獣の攻撃に当たる。

地面に落下し、コクピットに衝撃が走る。


「ぐっ……」

衝撃に意識が飛びそうになる。

「大丈夫?」

後部座席から澪が心配している。


「ああ……!でも……」

澪が凪の言葉を待たずに言う。

「あの人……怖いのかも……」


「怖い……?」




俺は嫌われるのが怖かった。

失望される……。

それが1番の恐怖。


だから、仮面を被った。

上司の前でいい顔し、部下の前でいい顔。

顧客にも嫌われないよう努めた。


どんなに嫌いでも笑顔を貼り付けた。


なのに……、モウダメダ!


全てがダイナシ!

嫌われた!キラワレタ!


なら、全部壊してしまえ!


「ああああああああ!」



澪が後ろにいるからか、怪獣の中の男の感情が分かる。

「そういうことか……。」


「でも、ああなった人は話を聞かない。」

凪にも覚えがある。

どうしようもなく怒って、頑固になる。


「そんな時、私はどうしてた?」

「澪ちゃんが?」


「そう言うば、どうしようもなくなって怒ったことがあったっけ……。」


凪は思い出す。



凪と澪と3人で遊んでいる。

負ける凪。

悔しくて、泣きそうな顔。


神社の境内で座っている凪。

その隣に、何も言わず座る澪。


「ズルいだろ……!」

「何で一回も勝てないんだよ……!」


澪に怒りをぶつける凪。

それでも、澪は黙って聞いていた。



「あれって……。」

「解放させてやればいいの」

澪が優しく言う。





「ここじゃダメだ!」

今もなお、怪獣の無差別攻撃は続き、町を破壊している。


「私が全力で神機にエネルギーを与える。

だから、全力でいって!」

澪が祈るように目を瞑る。

神機に力がみなぎるようにパワーゲージも上がっていく。


「分かった!」

凪は全力でバーニアを吹かす。

怪獣が無差別に放っている水のマシンガン。

それを受けても、怪獣の懐に潜り込む。


「うおおおおお!」

全力でバーニアを吹かす。

徐々に怪獣が持ち上がっていく。


「行けぇぇぇぇ!!」

持ち上がった怪獣を市外まで押し飛んでいく。

地面から、怪獣に絡んでいた根がちぎれていく。


神機は、 怪獣を山中まで押し飛ばす。

轟音。

土煙。

ようやく、怪獣は、 町から引き離された。

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