エルフ族の族長、ドワーフ族の族長、ご来店。
シルバーさんは、ハンバーガーショップに寝泊まりすると言うので、店長が寝泊まりしていた仮眠室を案内し、私は別室の救護室に寝泊まりする。
店長は綺麗好きでベッド派で、そんな店長の仮眠室を、シルバーさんはとても気に入り喜んでくれた。
『シルバーさんは、ドラゴンの姿のがラクなんじゃないですか?』
「疲れるとかラクはないのぅ…俺等エンシェントドラゴンは、下手したら数十年数百年は人間の姿でいるからのぅ(笑)」
『それなら良いのですが』
「羽根を伸ばす時は、リカ達に来てもらう。主は世間を知らないから心配じゃからな」
『こ、子供じゃないです!』
「子供じゃ、俺等からしたら…俺等長命異種族からしたら子供じゃよ。
それにしても…創造神様のシールドは凄まじいの。虫一匹入らなんだ」
『はい!夜は物騒だし…色々心配で加護をを貰ました。寿命も長くなり、年も取らなくなり、見た目も変わらず…』
「そうか」
『私は人間なのに、人間じゃないような…』
「…考えるな、明日も早いじゃろ?寝ろ」
『はい…おやすみなさい』
「おやすみ、唯璃」
考えるな、か。
それでも考えてしまうし、怖いと感じてしまう。
人間の寿命が伸びつつあるし、100を超えたなんてニュースで聞いたりもする。
となれば、多少寿命が長くなっても関係は………あるよ、見た目が変わらないのは…怖い。
エルフみたいなものだろうと考えてみたけど、やはり、違和感はある。
眠れない夜を過ごし、欠伸をしながら店内に足を踏み入れたら、争う声が聞こえてきた。
『シルバーさん!何がありましたか?』
「唯璃、問題無い」
『争う声が聞こえました!』
私が駆け寄ると、美しいエルフがシルバーを睨みつけていた。
「偵察隊を無下にするとは!」
「じゃから、先に暴言を吐いたのは偵察隊じゃろ!儂は主と五雨唯璃と契約した。主を無碍にし、攻撃を仕掛けようとしたのはそちら側じゃろ。
唯璃に何かあれば…俺等全てのドラゴン族が、エルフを狩るじゃろうな」
「な!契約しただと?たかだか人間に!お前等ドラゴンは…ドラゴンとしてのプライドを捨てたのか!」
「捨てるも何も、儂等がそうしたいと会合で決めた。他のドラゴン達も合意じゃよ」
「何たること…」
ピンポンピンポン。
誰かが自動ドアを開け、店内に入店してきた。私は慌てて、レジに入る。
『い、いらっしゃいませ。幕百寿ハンバーガーショップへようこそ』
「お〜!ここか!エメラルド・デ・エメラルデが美味い美味いと自慢した店は!」
低い身長に、立派な筋肉に髭、背中には大きな斧を担ぎ、茶色のズボンにブーツ姿の男性が来店した。
「お前が五雨唯璃か!エメラルド・デ・エメラルデが、はんばーがーとやらが美味い美味いと褒めていた!」
『メラさんからですか、来ていただきありがとうございます。初めてでしたら、幕百寿ハンバーガーが良いですよ。具材は、コチラの写真ですよ』
「トマトか!俺はトマトが好きなんだ!なら、コレを」
『セットにしますか?
セットは、好きな飲み物、サイドメニューはチキンナゲット、フライドポテト、コーン、と選べます』
「むー、ポテトかコーンか迷う…コーンで頼む!飲み物はエールを!」
『…エール?』
エール?応援?
「エールは、酒じゃ」
『シルバーさん、ありがとうございます。
お酒は店内にはありません。コチラから好きな飲み物をお願いします』
「残念だな…見たことない飲み物ばかりだな」
『では試飲しますか?』
小さい紙コップに、全ての飲み物を少しだけ入れ、男性に飲ませれば、男性はコーラを選んできた。
『では、確認します!幕百寿ハンバーガーセットで、コーン、コーラのセットですね』
「あぁ!」
お金を受け取り、セットを作り、男性にトレイに乗せたセットメニューを渡す。
「食い方が分からんが…」
『包み紙をこうして…はいどうぞ。飲み物は、ストローを紙から出してこの穴に刺したら吸ってみてください、コーンはこのままスプーンで』
「う、うむ!」
ハンバーガーを一口食べたら、コーンを食べ、飲み物を飲み、おかわりをして…5人前をペロリと食べてしまった。
「鍛冶で無くした小指が…火傷や古傷まで治癒するとはな…。エメラルド・デ・エメラルデの話は本当だったか」
「な…に…」
「良かったの、ユグノア」
「あっはははは。五雨唯璃、お前と契約しよう!俺は、ドワーフ族の族長ユグノアだ。
エメラルド・デ・エメラルデ、サファイア・ザン・サファーに話を聞いてな…試しに来てみた。
ドワーフ族は平均寿命は50歳だ…時期族長にも次回来てもらい、新たに族長が代わろうとも契約をさせてもらいたい」
『そ…そんな!大したことではないですし』
ユグノアさんの激怒が始まるまで、数分後。
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