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『光と陰ースピンオフ冒険譚』: ストレンジアトラクター『光と陰 いざ魔法世界へ!』  作者: 三海怜


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59/61

第59話

魔法世界に冒険者として生きる孤児であり主人公スタンリー・ケンプ。

そこに生きる人々の様々な些細な行動がまるでバタフライ・イフェクトのように世界を変えていく。


この物語のテーマとなる『ストレンジアトラクター』とは、難しくいうと・・・

カオス理論の研究の中で発見された奇妙な挙動を示す微分方程式の状態の総称のこと。

つまり動的システムが時間とともに発展する際に、予測不可能 で複雑なパターンを形成する現象を指すのです。


そんな泡沫の世界で生きるスタンリー・ケンプ

彼の目を通してその冒険譚を進めていきたいと思います。


また本編である『光と陰ー織りなす夢の形』のスピン・オフとして、本編シーズン4の最後と繋がる物語となりますのでお楽しみに!

ここは宇宙海賊のスペースヴァイキング船ブラックオーディンの中である。

「また、あいつらの奇襲で20機もやられたのか? たるんどるぞ!!」といつになくラグナル王は激怒しているところだ。

副官であるロロに、「ハーラルは何してんだ!? あんなに金をかけて造ったんだぞ!」と文句を言っている。

「ラグナル、まだ、30機とハーラル隊が残っているんだから、まあ、そうカッカすんなよ!体に悪いぞ!」と親友らしく嗜めているところなのだ。


彼らのブラックオーディン号は暫しこの惑星を離れ、前回の戦闘での不利を克服するために重力がある惑星に移り地表での戦闘訓練を行ってきたのであった。その期間に宇宙船内工場でバトルスーツと呼ばれる有人ロボットを50機を生産していた。

そして、再度ここに戻り植民のための上陸基地を建設しているところなのだ。


これは副官であるロロと地表に降りたハーラル王女との通信だ。

「ハーラル!ラグナルが激怒してるぞ!なんで20機もやられたんだ。」

「いや、アイツら全く見えなかったんだよ!レーダーにも引っ掛からなかったし…

我々も色々準備してきたが、あいつらも前回よりさらに軍事レベルが上がって空中戦ができるようになってたんだ!」


「さっさと王都を叩いたらいいんじゃないか?」

「こっちはこっちでラグナルに言われたように植民の準備もしてたんだよ!地表に足場を作って、

地下に植民施設を広げているところをアイツらにやられたんだ! それに、あのラグナルのお気に入りの姫とかは生け取りなんだろ!?」


「じゃあ その地下の植民施設は進んだのか?」

「ああ!あと少しで生活できる環境になるよ。」

「わかった!準備できたら連絡くれ!植民希望の海賊達を集めてあるから武装させてそっちに送り込むぜ! そのお役目が済んだら戻ってこいよ!!」

「アイアイサー!」

海賊達はこの惑星での地下施設建設のために時間がかかっていたのであった。


地上では、早速ハーラル王女が彼女の片腕であるエリックに状況確認をしているところだ。

「早速、ロロから小言が入ったよ。まだ、地下施設はできないのかい?」

「ハーラル姫、今週中には出来上がります!」

「やっとか!では、船から植民部隊を呼んでもいいかい?」

「はい、細々した作業は残っていますが彼らに手伝わせればいいかと思います。自分達が住むことになるわけですから。」

「わかった。では、ビョルンに言って我々も出撃準備をしよう!」


その頃、ブリンデンブルク王国には宇宙船乗船のためにレオン王国のテレサ姫がメイドと手勢を連れて訪問していた。早速王への謁見を済ませて迎賓館にて寛いでいるところだ。

そこへ、アデリナ姫が前回訪問し面識があるスタン、ダミアン、フリーダを連れて訪れていた。


アデリナ姫が、「テレサ姫、ご無沙汰しております。この度の宇宙海賊討伐作戦へのご参加有難うございます。道中は何事もございませんでしたか?」

「はい、アデリナ姫、こちらこそご無沙汰しております。この前のご訪問は姫とご一緒にとても楽しい時間を過ごさせて頂きました。またお会いできて嬉しく存じます。まあ、フリーダさん達もいらっしゃってくれたのですね!」と感激していた。


続けて、アデリナが、「テレサ姫、少し伺ってもよろしいでしょうか?」

「はい、どんなご要件でしょうか?」

「姫は宇宙に行かれる事を自らご希望されたと伺っておりますが、それは誠でしょうか?」

「はい、宇宙は私の子供の頃からの憧れでした。それに行けるなんて考えたこともございませんでした。しかし今は技術の発展でいけるようになったのですよ!もう、感激して一番で希望致しました!!」と子供のような笑顔に変わった。


「我が国からは第二王子のバルドリックが乗船いたします。どうぞ宜しくお願い致します。」

「それはそれは楽しみですね!」

そこに、ダミアンが入ってきた。

「テレサ姫、俺はこの前会ったダミアンだが覚えてますか?」

「ダミアン様、もちろんですよ!」

「俺も、宇宙船に乗船したいんですが、俺たちは地上での戦闘があるから残念ながら見送ることしかできないのです。どうかお気をつけて!」と、テレサ姫への流行る気持ちを抑えて軽くダミアンなりの挨拶をした。


「あらっ、ダミアン、宇宙船に乗りたかったの? 初めて聞いたわ!」と逆にアデリナが驚いているのだ。

「まあな、でも、俺には姫の特殊部隊での任務があるからな!俺がいないと大変だろ!?」と真意を知られないようにと思いながら照れ笑いをしている。


そして、フリーダも「テレサ姫、私は宇宙船を宇宙に上げる役割を担っております。明日にでもテスト移動をやりたいと思いますのでご準備お願い致します。」と言うと、

「フリーダさん、この前はありがとうございます! 今回も宜しくお願い致しますね!」

と終始和やかな雰囲気で会見が終わったのであった。







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