表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『光と陰ースピンオフ冒険譚』: ストレンジアトラクター『光と陰 いざ魔法世界へ!』  作者: 三海怜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
53/62

第53話

魔法世界に冒険者として生きる孤児であり主人公スタンリー・ケンプ。

そこに生きる人々の様々な些細な行動がまるでバタフライ・イフェクトのように世界を変えていく。


この物語のテーマとなる『ストレンジアトラクター』とは、難しくいうと・・・

カオス理論の研究の中で発見された奇妙な挙動を示す微分方程式の状態の総称のこと。

つまり動的システムが時間とともに発展する際に、予測不可能 で複雑なパターンを形成する現象を指すのです。


そんな泡沫の世界で生きるスタンリー・ケンプ

彼の目を通してその冒険譚を進めていきたいと思います。


また本編である『光と陰ー織りなす夢の形』のスピン・オフとして、本編シーズン4の最後と繋がる物語となりますのでお楽しみに!

その後 冒険者経験のあるエミディオはうまく教皇側に取り入れられるようになった。

そして、定期的にフリーダを通して情報がアデリナにも入ってきていた。


その中でもアデリナ達を何よりも不思議がらせた事柄はアレクサンデル教皇の素行であった。

教会の誰1人として教皇の就寝を知る者がいないのだ。いつの間にか祭壇に現れていつの間にか消えているといった表現がしっくり来ると言う。そして、側近の司祭達はまるで催眠術でもかけられたかのように教皇に対して盲目に従い、見えないところでは何をやっているのかもわからないという暗黙の支配力があるという。

それを聞いて、フリーダが真っ先に思ったのが、『それは精神干渉魔法ではないか!?』ということだった。

神聖教会とは実は教皇が魔法で操るカルトではないのか?というのが彼女の見立てとなったのである。


そしてスタンは絶えずアデリナの護衛についているが今のところ襲撃はないようだ。

「ねえ、スタン!こうやって2人でいるとまるでカップルみたいな感じがするわね!?」

『えっ カップル!?』と内心嬉しくドキドキする心臓の鼓動を隠しながら、

「そうですね!不思議なんですが、姫といると何故か心が休まるんですよ。」と平静を装って相槌を打った。

「へえー スタンもそう感じるの? 私もよ。奇遇ね! じゃ、もしかしたら私達はお似合いのカップルなのかしら?」

「姫ったら、揶揄わないでくださいよ!」と笑った。

「なんで?私だって女よ!」

「それより前に一国の姫君ですから。それに俺は孤児なんですよ。」

「わかってるわよ。私は出生なんて気にしないわ。」

「姫が気にしなくても、周りが気にしますよ!」

「俺は孤児なのに姫に拾ってもらって、お側近くに仕えるだけで幸せなんです! 貴方をお守りすることは人生を賭けるだけの価値があると思っていますので。」

「あら、スタン!ありがとう!!とっても嬉しいわ!! 今度落ち着いたら2人だけで旅に出たいわね!一緒にきてくれる?」

「もちろんですよ!俺は姫の護衛ですから!!」と言って心臓の高鳴る鼓動を抑えながら笑った。

「そうよね! 護衛とならどこへでも一緒に行けるわよね!?」と今更気がついたようであるが、

いつの間にか共有時間が長い2人の間は急接近していたのだった。


そして、大きな事件事故はなく時は過ぎてアデリナ姫が卒業を迎えた。

やはりアデリナが言ったように、彼女が直轄する特殊部隊が構成されスタンとフリーダそしてダミアンもその部隊に学生士官として組み込まれることになった。


王国の基本防衛策としては、魔族の侵入に対して既存の王立魔法部隊が複数のパーティーを組んで対応することになり、宇宙海賊に対してはアデリナの特殊部隊が対応することになったのだった。

特殊部隊とは主にBSバトルスーツを駆使して戦う部隊なのだが、ヘンドリック亡き後は、オリジナルメンバーとしてはアデリナをパーティーリーダーにスタン、フリーダ、ダミアンの4名のみの構成なのだ。


「姫、聞いてもいいかな? BSの機体数はある程度揃っているのに、なんで、特殊部隊って俺たち4人だけなんだ?」

「それは量産機は操縦士の個性を反映させてはいないから、いわゆる騎馬隊みたいな1個師団としての扱いになるのよ。我々の4機だけがスキルに合わせたユニークなチューニングに仕上がっているから特殊な任務を担当するってわけなの。」

「なるほど〜!訓練キッツイなとは思っていたんだが、まあ 責任重大なんだな!?」とは訓練の中の会話である。


「しかし、このBSってパイロットのスキルを反映して戦えるって今更ながら凄いですよねー」とフリーダが、

「しかし、俺、この4人構成のパーティーって素晴らしいと思うよ!気心が知れているっていうか・・・もちろん、ヘンドリックがいたらもっと良かったけどな・・・」とスタンが、

「魔族の侵入はあれからないけど、奴らは宇宙海賊と違って街中では目立たないから、もしかしたら、すでにこの街にもいる可能性はあるわね!?」と姫が、

「俺たちは、魔族に対しては戦闘権限がないのか?」

「組織上はそうなんだけど、まあ、私が承認すればいいんだけどね!」

「俺はヘンドリックをヤッた魔族が許せねえんだ!! 今度出てきたらぶっ殺してやりてえー!」

と、ヘンドリックを失った彼らの傷は未だ癒えてなかった。


その頃、神聖教会では、教皇アレクサンデルは、シャルロッテ第3王女をまるで聖母リディアの再来の如く祭り上げていた。庶民の信者も外面が優しく可愛さがあるシャルロッテは推しとしてポピュリズム的に人気が高まっていた。

そして、王国内では第2王女のアデリナと第3王女のシャルロッテを比較する風潮が高まっており、プロモーション的には軍役に精進しているアデリナの素顔が見えづらいところがデメリットになっていた。


「私は、いつも可愛らしく笑顔で優しそうなシャルロッテ姫が次の女王になった方がいいと思うわ。国が癒されるでしょ!?」

「いや、俺は、国を守る強く凛としたアデリナ姫の方が救国の姫って感じでいいと思うぜ!」

という議論がもっぱら大衆酒場でも浸透していたのだった。


「姫! シャルロッテ姫に対抗する何か民衆がわかりやすいプロモーションが必要ですね!」とフリーダが提案した。

「そうだな。俺は姫が戦っている姿に萌えるぜ!! だから、俺みたいな奴は多いだろうから戦でのプロモーション映像を流すってのはどうかな?」

「そうね、それで特殊部隊が王国にいかに必要なのか?国の救世主としての存在をアピールするのよ!!」とフリーダも盛り上がっている。

そして、前回の宇宙海賊の戦闘映像をうまく加工しながら、特殊部隊を紹介するスタイリッシュないわゆるPVが作成され街中にも流され始めたのであった。


「アデリナ姫の特殊部隊のPV観たか? やばいぐらいにカッコいいぜ!! 俺も魔法科学院大学に行って特殊部隊に入りたいな!」

「それに、あの物凄いロボット、なんかバトルスーツとか言うらしいけど、カッコいいよなー」

「だよな!あんなカッコいいロボットのパイロットになって美人な姫と一緒に国を宇宙海賊から守れるなんて・・・」

と、このプロモーションが奏功し特殊部隊に憧れを抱く者がどんどん増えて行ったのであった。


「あんがい思惑通りに行ったわね! これで軍への志願者も多くなるし、一挙両得 やった意義はあったわね!」

プロモーションの効果もあり、今ではシャルロッテよりも剣姫としてのアデリナの方が庶民の人気を博している状況となったのであった。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ