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『光と陰ースピンオフ冒険譚』: ストレンジアトラクター『光と陰 いざ魔法世界へ!』  作者: 三海怜


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46/62

第46話

魔法世界に冒険者として生きる孤児であり主人公スタンリー・ケンプ。

そこに生きる人々の様々な些細な行動がまるでバタフライ・イフェクトのように世界を変えていく。


この物語のテーマとなる『ストレンジアトラクター』とは、難しくいうと・・・

カオス理論の研究の中で発見された奇妙な挙動を示す微分方程式の状態の総称のこと。

つまり動的システムが時間とともに発展する際に、予測不可能 で複雑なパターンを形成する現象を指すのです。


そんな泡沫の世界で生きるスタンリー・ケンプ

彼の目を通してその冒険譚を進めていきたいと思います。


また本編である『光と陰ー織りなす夢の形』のスピン・オフとして、本編シーズン4の最後と繋がる物語となりますのでお楽しみに!

「姫、私が加勢いたします!囮になりますので奴の首を刎ねてください!」といってフリーダが前に出たのだった。

熊のような強力な前足の一撃を持っているためそれをまともに食らうと致命傷となる。

予想通り、人狼はフリーダの方が弱いと判断しそっちに向かって突進してきたのだった。引き続きアリエルのウィンドカッターとヘンドリックの弓矢が降り注いでいる状況で敵も少しダメージを受け始めていた。


アデリナを支援している2人に対して『止めて!』という合図を送ると、ジュリアから学んだアクセラレートを発してその人狼の背中の上を空転しながら首を切り落とすことができたのだった。


さて、スタンとダミアンの方はどうであろうか?

人狼6体相手に戦いを繰り広げていたのであるが、スタンが双剣の斬撃を飛ばしながら攻め、隙を掴んでダミアンが長斧で首を切り落とすという巧みなフォーメーションによりすでに4体を駆逐していた。

あと2体ではあるが、支援魔法を得ていなかった2人はかなりの疲労状態である。


2体を排除したアデリナは辺りを見回しながら、この戦況を把握していた。

死んだ森の至る所で同じような戦闘が繰り広げられているようであった。それにアリエルが言っていたように人狼化したエルフも中に混じっているように見えた。

『しかし、これではキリがないな・・・』と思っていた。


すると死んだ森の入り口の方角から、獣の奇声なのか?ハウリングするような声が多数聞こえてきたのであった。

『一体、今度は何が起こっているんだ??』

死んだ森の土地は保水力がなくなり、砂埃が一面に舞っているのが前方向に確認できた。

するとその黄土色の砂の空間に赤いビームが走っているのが見えたのだった。

「なんだ、あれ?レーザーじゃない?」とアデリナが叫んだ。


すると10m以上ある巨体の人型の影が見えたのだった。

ダミアンが、「あれって ロボットじゃないか?」と気づくと、今度はスタンが、

「あれはBSバトルスーツじゃないか?! でも俺たちのと違うな・・・」

「あれも、バハマート軍なのか?? やばいな!!」とダミアンがビビっているようである。


「スタン、ダミアン!一旦こっちに戻ってきて!」とアデリナが体制を立て直すために呼び戻した。

「どうやら、ここまでのようね!残念ながらすぐに退散しましょう!これでは全滅してしまうわ!」

アリエルも「もう十分やっていただきました。あとは残った人狼を里の手前で排除するしかないと思います。

このままですと、私達もやられてしまいますのですぐに戻りましょう!」と言ってくれたのだった。


しかしながら、よくよく見ると、その2体のロボットは人狼を攻撃しているように見えるのだ。

「ちょっと、待てよー・・・みんな、見てくれよ!! 俺にはあのロボット達は人狼を攻撃しているように見えるんだが・・・」とダミアンが、

「確かに!レーザーでウェアウルフ達を撃ち抜いているぜ!!」とスタンも同意した。

「あれって、もしかしたらジュリアさんとソフィアさんのEBSじゃないかしら?」とフリーダが言うと、

「そうだな!確かに!! 俺たちのとは違うがあの機体は見覚えがあるぞ!」


そのロボット2体は連携を組んで、後方の一体がレーザーライフルで人狼を打ち抜き、前方の一体が肩から固定レーザーを発しながら、レーザーソードで人狼を駆逐しているのが見えた。そしてこちらにどんどん近づいてきていた。

すると、ダミアンとスタンが2体によく見えるように手を大きく振ってみたのだった。


ほぼ駆逐が終わったタイミングで、ロボット2体がこちらに近づき胸のハッチが開いた。

本当にブランツインズであるのか?全員が固唾を飲んで見守っている。

すると、中からジュリアとソフィアが現れたのだった。

「やっぱりジュリアさんとソフィアさんだ!!」とフリーダが安堵して叫んだ。


「やあ、みんな!また会ったな!」とジュリアは返答した。

ソフィアも「帝国のツンドラ地帯でキャンプしていたら、大きな狼の群れがこっちに集団移動して行ったから何事かと思って追ってきたのよ! そしたらエルフ達を襲っているようだったから、ちょっと手助けしてみたの。助けてよかったのよね??」と呑気な様子である。


アデリナが、「先生!助かりました!! 私達全滅するとこでしたよ! ありがとうございます!!」と感激のあまり顔には涙が滲んでいた。

そして、2人はハッチからチェインロープで降りるとアデリナ達に近づいてきた。

ちょうどのそのタイミングで生き残っていた人狼1匹が木の上から2人に襲い掛かろうと飛び込んできたのだった。

『やばい!』と全員が思った瞬間だった。

ジュリアが素早く背中のロングソードを抜いて、一振りで切り落としてしまったのだった。

「すげー!! やっぱりジュリア先生、カッケー! 最高!!!」とダミアンが感激してあまりのかっこよさに痺れていた。


すると、ソフィアが今更ながら「しかし、なんでみんなはここにいるの??」と聞いてきたのだった…

まるで天然の姉妹である。





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